皇居東御苑花だより(令和6年2月2日)

令和6年2月2日
写真 説明
リュウキュウカンヒザクラ(バラ科)
○リュウキュウカンヒザクラ(バラ科)Cerasus campanulata‘Ryukyu‐hizakura’
リュウキュウカンヒザクラ(琉球寒緋桜)は、カンヒザクラの一品種ですが、花がカンヒザクラのように釣鐘型ではなく、平開することや桃色を帯びて白色に近い花もあるなどの違いがあります。
シナマンサク(マンサク科)
○シナマンサク(マンサク科)Hamamelis mollis
中国原産で、高さ2~9mになります。1~3月、黄金色の花を咲かせます。ひも状の花弁は4本あり、基部の萼は紅色です。長さ8~16cm、倒卵形の葉は黄葉し、花期には枯葉が残ります。
ウメ(白加賀)(バラ科)
○ウメ(白加賀)(バラ科)Prunus mume‘Shirokaga’
2月頃、白色、一重の中輪の花を咲かせます。大粒の果実は果肉が多く、採果用として人気の品種です。
ウメ(未開紅)(バラ科)
○ウメ(未開紅)(バラ科)Prunus mume‘Mikaiko’
1月下旬~3月上旬、淡紅色、八重、中輪の花を咲かせます。花のつきが良く、大きくなった蕾が開く前によく落ちるため、この名が付きました。
ウメ(麝香梅)(バラ科)
○ウメ(麝香梅)(バラ科)Prunus mume‘Jakobai’
1月下旬~2月中旬、白色、一重咲きの中輪の花を咲かせます。とても良い香りがします。
ウメ(鹿児島紅)(バラ科)
○ウメ(鹿児島紅)(バラ科)Prunus mume‘Kagoshima-ko’
濃紅色の花を咲かせる代表的なウメの品種です。2月中旬~3月、八重、中輪の花が開きます。枝の切り口も紅色です。
ツバキ(太郎冠者)(ツバキ科)
○ツバキ(太郎冠者)(ツバキ科)Camellia japonica‘Tarôkaja’
12月~4月に一重で紫を帯びた桃色の花を咲かせます。稀れに白斑が入ります。
ツバキ(乙姫)(ツバキ科)
○ツバキ(乙姫)(ツバキ科)Camellia japonica‘Otohime’
12~3月に、濃桃色に白斑の入った小ぶりで一重の可憐な花を咲かせます。
カンザクラ(バラ科)
○カンザクラ(バラ科)Cerasus ×kanzakura‘Praecox’
野生種カンヒザクラとヤマザクラ系統の雑種とされています。紅色の蕾は、葉の出る前か同時に開花します。直径2.5~3.5cm、淡紅色の花は、縁がやや濃く、花弁は5枚、蜜が多く、昆虫や野鳥を集めます。
タチバナ(実)(ミカン科)
○タチバナ(実)(ミカン科)Citrus tachibana
暖地の沿岸に稀に自生する日本固有のカンキツ類で、高さ2~4mになります。6月頃、枝先に白い花を咲かせます。直径2.5~3cmの果実は酸味が強く、生食には向きません。
キンカン(実)(ミカン科)
○キンカン(実)(ミカン科)Citrus japonica
中国原産で、江戸時代以前に日本に渡来しました。高さ1~2mになります。初夏から秋に2~3回、白い花を咲かせます。果実は直径2~3cmの球形で、橙黄色に熟します。果肉は酸っぱいですが、果皮に甘味と香気があり、食べられます。
ウグイスカグラ(スイカズラ科)
○ウグイスカグラ(スイカズラ科) Lonicera gracilipes var. glabra
山野に普通に生え、よく分枝して高さ1.5~3mになります。4~5月、本年枝の葉腋から伸びた長さ1~2cmの花柄に、淡紅色の花を1~2個下垂します。花冠は長さ1~1.5cmの細い漏斗形で、先端は5裂して平開します。液果は直径約1cmの楕円形で、6月に赤く熟します。樹皮は縦に裂けてはがれ、灰黒色です。
ロウバイ(ロウバイ科)
○ロウバイ(ロウバイ科)Chimonanthus praecox
中国原産で、江戸時代に渡来し、観賞用によく植えられています。よく分枝して高さ2~5mになります。1~2月、葉が出る前に咲く黄色い花は、内側が赤味を帯び、良い香りがします。 

参考図書:山渓カラー図鑑「日本の樹木」、山渓カラー図鑑「日本の野草」(山と渓谷社)

日本の野生植物(平凡社)

写真:宮内庁