皇居東御苑花だより(令和6年2月22日)

令和6年2月22日
写真 説明
ウメ(豊後)(バラ科)
○ウメ(豊後)(バラ科)Prunus mume‘Bungo’
3月中旬~4月上旬、薄紅色、紅色又は白色、八重、大輪の花を咲かせます。果実は直径約5cmの球形、肉厚で、黄赤色に熟し、食用にも適します。
ウメ(見驚)(バラ科)
○ウメ(見驚)(バラ科)Prunus mume‘Kenkyo’
2月中旬~3月上旬、薄紅色八重の中輪で直径2.8~3.0cmくらいの花を咲かせます。盆栽や庭木用のウメの品種です。
ウメ(紅千鳥)(バラ科)
○ウメ(紅千鳥)(バラ科)Prunus mume‘Benichidori’
2月下旬~3月上旬、濃紅色、一重、中輪の花を咲かせます。雄しべが弁化して、花弁の中を千鳥が飛んでいるように見えることが名の由来です。
ツバキカンザクラ(バラ科)
○ツバキカンザクラ(バラ科)Cerasus‘Introrsa’
シナミザクラとカンザクラ又はカンヒザクラの雑種といわれています。3月上旬~3月下旬、葉より早く、直径約3cm、紅色の花を咲かせます。
リュウキュウカンヒザクラ(バラ科)
○リュウキュウカンヒザクラ(バラ科)Cerasus campanulata‘Ryukyu‐hizakura’
リュウキュウカンヒザクラ(琉球寒緋桜)は、カンヒザクラの一品種ですが、花がカンヒザクラのように釣鐘型ではなく、平開することや桃色を帯びて白色に近い花もあるなどの違いがあります。
サンシュユ(ミズキ科)
○サンシュユ(ミズキ科)Cornus officinalis
中国原産で、江戸時代、薬用として渡来しました。高さ5~10mになり、樹皮は薄く剝がれます。3月~4月上旬、黄色い小花を多数咲かせ、秋には長さ1.5cm、楕円形の果実が赤く熟します。
アケボノアセビ(ツツジ科)
○アケボノアセビ(ツツジ科)Pieris japonica ‘Rosea’
有毒植物アセビの品種の一つです。3~5月頃、枝先に淡紅色の壷形の花を多数咲かせます。
オガタマノキ(モクレン科)
○オガタマノキ(モクレン科)Magnolia compressa
暖地の山地に自生します。よく神社に植えられ、神前に供えられます。2~4月、葉の脇に咲く、芳香のある直径3~4cmの花は白色で、基部は紅色を帯びます。長さ8~14cm、長楕円形の葉は、表面は光沢があり、裏面は有毛です。
フクジュソウ(キンポウゲ科)
○フクジュソウ(キンポウゲ科)Adonis ramosa
2~4月、葉が広がる前、直径3~4cm、黄色の花を咲かせます。おめでたい名前の福寿草(フクジュソウ)は、新年を祝う、正月用の春飾りによく用いられます。
シナマンサク(マンサク科)
○シナマンサク(マンサク科)Hamamelis mollis
中国原産で、高さ2~9mになります。1~3月、黄金色の花を咲かせます。ひも状の花弁は4本あり、基部の萼は紅色です。長さ8~16cm、倒卵形の葉は黄葉し、花期には枯葉が残ります。
ツバキ(乙姫)(ツバキ科)
○ツバキ(乙姫)(ツバキ科)Camellia japonica‘Otohime’
12~3月に、濃桃色に白斑の入った小ぶりで一重の可憐な花を咲かせます。
ヤブツバキ(ツバキ科)
○ヤブツバキ(ツバキ科)Camellia japonica
沿岸部に多く、山地にも生え、大きいものは高さ10~15mになります。樹皮は灰色で灰白色の不規則な模様があり、なめらかです。枝先に1個ずつ咲く赤色の花は、丸ごと落花します。果実は直径4~5cmの球形で、果皮が厚く、熟すと3裂して暗褐色の種子を2~3個出します。種子から椿油が採れます。
フキ(フキノトウ)(キク科)
○フキ(フキノトウ)(キク科)Petasites japonicus
地下茎を伸ばして増殖する多年草です。葉が地表に出ないうちに伸びた花茎がフキノトウで、食用とされるほか、昔から薬用とされました。葉柄は煮物などにしてよく食べられます。

参考図書:山渓カラー図鑑「日本の樹木」、山渓カラー図鑑「日本の野草」(山と渓谷社)

日本の野生植物(平凡社)

写真:宮内庁