三の丸尚蔵館 第87回展覧会について

1.展覧会名

「名作を伝える-明治天皇と美術」

2.会期

令和2年10月10日(土)~12月13日(日)

前期:10月10日(土)~11月8日(日)

後期:11月14日(土)~12月13日(日)

休館日:毎週月曜日・金曜日。展示替の期間(11月9日~13日)

ただし,11月23日(月・祝)は開館し,翌24日(火)は休館します。

開館時間:午前9時~午後4時15分 (10月31日まで)

午前9時~午後3時45分 (11月1日~展覧会終了まで)

※入館は閉館の15分前まで

3.概要

明治天皇は,その御世を通して,博覧会や美術展覧会に度重ねて行幸され,美術の振興に深く心を寄せられました。このような行幸に際しては,多くの作品の御買上げが行われています。その一方で御下命による美術品製作も行われ,様々な作家たちが活躍の場を得ることにもなりました。御買上げや御下命の品々には,伝統的な様式と技法による作品のほか,西洋から取り入れた表現技法である写真や油彩画も含まれ,新しい技術,表現の試みにも広く関心を寄せられた明治天皇の眼差しを感じとることができます。

また,明治21年(1888)には明治宮殿が完成,翌年には大日本帝国憲法が発布されるなど,国家の体制が確立していく中,美術の奨励と保護のため,明治23年には帝室技芸員の任命が始まります。その後,明治30年代にかけて,天皇の勅裁のもと,宮内省が製作を主導することで明治期を代表する記念碑的な名作が幾つか生み出されました。これらの御下命製作が行われた背景には,明治の優れた技を次の時代に伝えようとした意図がうかがえます。皇室は,美術品製作に直接に関わることで,その伝統を繋ぐ,大きな役割を果たされてきたのです。

本展では当館に引き継がれた作品の中から,明治10年代から30年代にかけての御下命による作品や博覧会等での御買上げ品を中心に紹介します。皇室が護り育み,伝えてきたこれらの名作の数々から,明治美術の多彩な魅力を楽しんでいただければ幸いです。

4.新型コロナウイルス感染症予防対策について
(1)以下のご来館の方につきましては,ご入館をお控えいただきますようお願いいたします。
  • ・発熱や咳,くしゃみ,鼻水などの風邪の症状がある方。
  • ・体調がすぐれない方。
  • ・過去14日以内に発熱や風邪の症状等で受診や服薬等をした方。
  • ・感染拡大している地域や国への渡航歴が14日以内にある方。
(2)手指の消毒にご協力をお願いいたします。
(3)マスク着用など,「咳エチケット」にご協力をお願いいたします。
(4)体温計による体温測定を入館時に実施いたします。
(5)飛沫予防のため,会場内での会話等は極力お控えいただきますようお願いいたします。
(6)他のご来館の方と1.5メートル程度を目安に十分な間隔を保ってご観覧ください。
(7)混雑時には入館制限を行いますので,入場をお待ちいただく場合がございます。
(8)展示室内等で激しく咳き込まれる等,風邪のような症状のある方には,スタッフがお声がけし,ご退出をお願いする場合がございます。
(9)館内で体調がすぐれなくなった場合は,お近くのスタッフまでお申し出ください。
<主な出品作品>
作品No.2 香川勝廣ほか 《花唐草透彫水晶入短刀拵》 明治37年(1904) 前期展示

作品No.3-1 川之邊一朝ほか 《菊蒔絵螺鈿棚》 明治36年(1903) 前期展示

作品No.3-2 《菊蒔絵螺鈿入御書棚製作図》 明治27年(1894) 前期展示

作品No.5 川端玉章 《四時ノ名勝》 明治32年(1899) 前期展示

作品No.7 石川光明 《古代鷹狩置物》 明治32年(1899) 前期展示

作品No.9 海野勝珉 《太平楽置物》 明治32年(1899) 前期展示

作品No.12 濤川惣助,泉梅一 《稲穂に群雀図花瓶》 明治14年(1881) 後期展示

作品No.21 河鍋暁雲 《百布袋之図》 明治27年(1894) 後期展示
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