「京都御所 宮廷文化の紹介」<平成30年秋>の開催について

「京都御所 宮廷文化の紹介」<平成30年秋>展示の説明

写真パネル展示 明治天皇と京都御所

宮内庁が所蔵する絵図等を用いて,明治天皇と京都御所の深い関わりに注目し,現在の京都御所の礎となった明治期の御所の様子についてご紹介します。

➀明治天皇の御事蹟を画いた「明治天皇紀附図」を用い,東京遷都以前に,明治天皇が京都御所内の建物で行われた儀式等の様子を紹介します。


展示場所

 回廊かいろう・東側  立親王宣下りっしんのうせんげ御元服ごげんぷく各国公使召見かっこくこうししょうけん御即位ごそくい

 紫宸殿ししんでん前   五箇条御誓文ごかじょうのごせいもん

 小御所こごしょ     践祚せんそ

 御三間おみま     御深曽木おふかそぎ


②平安時代から現在までの内裏図を用いて京都御所の変遷を辿るとともに,東京遷都後,京都御所や御苑等の荒廃を目の当たりにされた明治天皇の強いご意向により実現した大内保存事業についてご説明します。


展示場所

 参観者休所


③明治2年の東幸後,明治天皇の京都への行幸は10回を数えました。京都御所御内庭には,明治20年の行幸啓紀念樹として,明治天皇御手植えの唐崎からさきの松が遺されています。これを「明治三十七年調 御所御内庭樹木取調図」を用いてご紹介します。


展示場所

 御内庭ごないてい

扁額「承明門じょうめいもん」の展示 大臣宿所だいじんしゅくしょ

京都御所には明治天皇の即位礼を見守った扁額が残されています。承明門の扁額は,享和3年(1803)に掛けられ,嘉永7年(1854)の火災による焼失を免れたものです。題字の周りを繧繝彩色で彩った扁額は,紫宸殿の扁額とともに,平安時代から続く様式を継承しています。現在,紫宸殿廻り回廊整備工事に伴い,扁額が承明門から下ろされているため,この機会に間近で見ていただきます。また,明治天皇の即位礼で承明門に置かれた地球儀について,パネルを用いて説明します。

襖絵の展示 管理事務棟

御常おつね御殿ごてん御寝ぎょしんの間にある襖絵,「たけ虎図とらず」を展示します。御常御殿御寝の間は天皇が日常使用された御殿の中心にあたる部屋で,「竹ニ虎図」は,慶応3年(1867),当時16歳であった若き明治天皇のために制作されました。二十面の襖に十三頭の虎が画かれており,筆者は土佐とさ光文みつぶみで,安政度御造営では数多くの障壁画の制作を担当しています。今回は,そのうち四面の襖を展示します。

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