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記者会見をなさる秋篠宮皇嗣殿下
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今、様々な情報が世の中に
宮内庁がSNSなどを使って広報の強化をするという報道もありましたけれども、今、海外の多くの王室はWEBサイトとSNSを組み合わせて使っていると思います。どうでしょうね、こういう例えが適当かどうかは分かりませんけれども、ある意味その、WEBサイトには必要な情報の全てが書かれていて、それでSNSの方には短いけれども非常に大事な情報が出ている。そして、今、いろいろなことを知るために調べるときというのは、多くが恐らくスマホ、スマートフォンを使って調べる時代になっています。そうするとSNSにたどり着いて、そこである情報を知って、更に詳しく知りたい人は、本体であるWEBサイトの方を見る。何て言うか、惑星があって、惑星にたくさんの情報があって、そしてその周りにある衛星の方に、短いけれども非常に大事な情報が載っている。そういう関係性なのではないかなと思っています。私も詳しくは承知していませんけれども、そういう構図を恐らく宮内庁も考えているのではないかと思います。
そして、もう一つ話のあった、バッシング記事などについてでありますけれども、私は去年のこの場で、それについて何かもし反論をするのであれば、それについての基準を作る必要があるのではないかというお話をいたしました。その後に宮内庁の関係者とも話をしたりしました。意見としては、何らかの基準を満たした場合に反論する必要があるだろうと言う人もいれば、一切そういうことはしない方が良いだろうということを言う人もいました。実際に私もある記事をサンプルにして、その記事の中にどれくらい事実と異なることが書かれているかというのを自分でやってみました。というのは、事実か、事実誤認かというのは当事者でないと分からないことが多々あるからですね。そうすると、やはりかなりの労力を費やさないといけないことがよく分かりました。そのようなことから、基準を作って何かそれに対して意見を言うということはですね、なかなか難しいなと思っておりますし、これは引き続き検討していく課題なのかなと思っております。これで質問に答えていましたでしょうか。
ありがとうございます。
天皇陛下の前立腺のことというのは、最初は検査の数値、PSAだと思いますけれども、少し上がったということから、その後MRIの検査をされたということですね。それで、その時の発表にありましたが、肥大はあったけれども、懸念される所見はなかったということです。そして、ただやはり、念を入れるというか、いろいろと確認したいということが医師の側にもあるのでしょう、今後バイオプシーを受けられるということが発表されたと思います。私自身はですね、今まで発表されたことをそのとおりに受け止めております。
次が上皇上皇后両陛下の赤坂・・・
御用地での御様子と今の御体調についてお聞かせください。
この4月に高輪の方から赤坂の今の仙洞御所に移られました。赤坂の仙洞御所は長年にわたって住んでおられた場所になります。
今、私たちがいるこの場所と同じ敷地になることから、御散策などをされているときに、時折お見掛けすることがあります。そのようなときに長い時間ではないですけれども、ごく短い時間ではありますけれども、しばし、歩きながらお話をするということがあります。やはり、長い間お住まいだった場所ですので、とても懐かしそうにしておられます。
御体調についてですけれども、これについては、発表されている以外のことはありませんが、何と言っても90歳近い御年齢ですので、大事にされながら、過ごしていただきたいなと思っております。
次は私ですか・・・
殿下御自身の現在の御体調や健康に留意されていることがありましたらお聞かせください。
私の現在の体調は、まあ、そこそこといったところです。健康に留意していることは特にありませんけれども、やはりできるだけ歩くことには努めております。今頂いた質問、健康に関することですね、総じて言えることだと思いますけれども、何と言うのでしょうか、体の不調というのは、いつでも、そういう状態になり得るわけですね。病気に
(注)「総じて」は、天皇皇后両陛下並びに愛子内親王殿下、上皇上皇后両陛下、秋篠宮ご一家を指します。
まず、それでは最初の次女のことからですけれども、現在、いろいろな所から依頼を受けて、それで公的な活動を行っております。私としては、そうしてせっかく声を掛けていただいているわけですので、それら一つ一つに対して真摯に取り組んでいってもらいたいと思っております。
それから助言でしたか。
はい。
これについては、何か聞かれればそのときに私の意見を言うことがあります。恐らくそれぐらいだと思います。それから結婚についてですけれども、今、特に何か話し合っているということはありません。また、女性皇族が結婚後も皇室に残ることと、娘のその意思の尊重ということにつきましては、私は今までも本人の意思はできる限り尊重する、という立場をとっておりました。一方で、結婚後も内親王が皇室に残ることというのは、これは制度のことであって、そのことについて私が何か申すことではないと考えております。
次は長男の学校生活ですか。この4月から高校生になって、恐らく今まで12年間、それまでの幼稚園から中学校まではある意味同じ学校と言いますかね、過ごしてきて、この4月から新たな所での生活になったわけですけれども、本人は授業や部活ですね、忙しくも充実した日々を送っているように見受けられます。また、その次のことにつきましては、これも私は以前にお話ししたことがあったと思いますが、私自身の経験も少し含まれているわけですが、日本は本当に各地に様々な文化があります。そういうものを若いうちに実際にその場所を訪ねて、そこでそういうものに
次に長女のことですけれども、これは本人が近況などについての自分のことについては話をするのは控えてほしいということを申しているようですので、私もここではお話を控えることにいたします。
この感染症の流行状況をずっと見ながら、今までこの2年以上来まして、ようやくこの春ぐらいから東京都外での活動を始めることができるようになりました。これは私にとっても大変うれしいことになります。今まで、オンラインでもっていろいろな所とつながって話をするという機会はかなりあったわけですが、やはり、実際にその場所に行って人と話をするのと少し違うのですね。特に、複数の人と同時に話すときに、これは私自身がそういうことに慣れていないということもあるのでしょうが、やり取りをするときにちょっとラグが生じたりすることがあって、やはり実際に会ってお話をすると、その辺りのことが(なく)、すごく話をしやすいということを強く感じます。それとともに、例えば、何か実際の物、実物を見ながら、見せてもらいながら説明してもらうときに、画面を通してと、それから実際に手に取ってというのは、やはりこれは感覚的に全然違うのですね。そういう点でも、対面というのは変な言い方かもしれませんが、実際に会うということの大切さを感じています。
それともう一つ、偶然性というものもそこにはあるように思います。実際に幾つかありましたけれども、例えば、これは東京都内になりますけれども、この夏に高等学校総合文化祭が行われて、私、それから家族でいろいろな展示を見学した時に、たまたま会場を回っている時に、ある所で作品を見ている親子と思われる人がいたのですね。それで、私もその作品を見たいなと思ったので近くに行ったら、向こうもこちらに気が付いてくれて、そうしたらその作品の作者だったのですね。それで、これも全く予定になかったことで、偶然その場所にいたから、そこで作者の人から
それから、次に天皇陛下のサポートですけれども、この9月に、私は初めて国事行為の臨時代行、本当に1日だけですけれどもいたしました。これ自体は法律で決まっていることですので、よほど何か事情がない限り、例えば、天皇陛下が海外に行かれていたりとか、何か別のことがあったりした場合には私がやることになるわけですね。一方、そうではない形での、どのようなことで天皇陛下を支えるかということを考えますと、例えば公務は臨時代行という形になりますけれども、それ以外のいろいろな公的な活動、天皇陛下が行かれるもの、恐らくいろいろな所からオファーがあると思うのですね、出席してほしいというものがですね。だけど、それをもちろん全部、それに応じて天皇陛下が出席されるということは無理なことですので、そういうときに、分担と言うと少し違うのかなという気はしますけれども、それ以外のものを私たちが出席すること、また、例えば地方で何かそういう催物があって、それに私が出席し、その機会にいろいろな人たちと交流をするような機会なども、これはかなり間接的かもしれませんけれども、(また)ある意味でサポートということになるかどうか分からないですが、そういうことにつながるのではないかと思うことがあります。ほかに何かありましたでしょうか。
大丈夫です。
よろしいですか。
この1年、様々なことがあったと思います。例えば、ロシアのウクライナ侵攻や各地での紛争や内戦、また異常気象ですね。それから大きな事故とか事件によって多くの尊い命が失われたり、また人々の生活を脅かすようなことがあったと思います。中でも気候変動によると考えられる異常気象、これは洪水であったり、干ばつであったり、それから熱波などもありますね。それから山火事などいろいろあるわけですけれども、この気候変動というのは非常に気に掛かっています。そしてこれは生態系にも大きな影響を及ぼしますし、また、例えば食料不足など私たちの暮らしにも大きく影響するものだと思います。そして、この気候変動というのはもちろん地球規模のものであるわけですが、これは人間活動によるものも非常に大きいウェイトを占める、気候変動に関する政府間パネルの第6次評価報告書で言われていますけれども、そのようなことから、個人個人もそのことに意識を向けていくということが必要なのではないかなということを感じています。
エリザベス女王陛下の崩御についてですけれども、エリザベス女王陛下の70年にわたる
また、沖縄の本土復帰50年、このこともこの1年の間では印象に残っていることの一つです。沖縄の復帰、1972年5月ですけれども、その時私は小学校の1年生でした。恐らくその式典のあったその日だと思うのですが、これは定かではありません、学校の全校の朝会の時に、その時に校長先生の話があって、私が行っていたのは学習院初等科で、校長のことを科長と言うのですが、話があって、その時に、今日、沖縄が復帰しました、ということを先生が話したこと、それがすごく印象に残っているのですね。もう50年たった今でも、強く印象に残っています。また、この50年というこの年には、戦争の時に非常に多くの人、県民の4人に1人が亡くなったとも言われていますけれども、その沖縄戦のことに思いを致す機会にもなったと思いますし、それからいろいろな展示会とか芸能の公演とかが行われ、沖縄の文化、芸術を知る機会にもなったのかなと思っております。
それ以外ですと、COVID-19の感染状況というのが、デルタ株の時までと、それからオミクロン株になってからとで、やはり随分人々の持つイメージも変わってきていると思います。私自身もいろいろ、現場の医療者とも話をしていると、もう全然違う病気というぐらいの感じを持っているという話をよく聞きます。また、行動制限も非常に緩和され、海外からも人が日本を訪ねてくるようになってきたわけですね。そのような中にあって、私自身、観光地が再び
最後になりますけれども、この4月に立皇嗣の礼に関わる神宮の参拝と、それから山陵の参拝を済ますことができて、これで大礼に関わる全ての行事が終わったことになり、そのことに安
ありがとうございます。
皇室のことの発信という点で言えば、やはり間接的でない方がストレートに伝わると、私は思います。ただ、宮内庁のホームページでそれをするのが適当なのかどうかというのは、また考えないといけないことかなと思うのですね。宮内庁のホームページ、イコール皇室のホームページなのか、それとも宮内庁という皇室を支えている一つのお役所が皇室のことを発信しているのか、その辺りの位置付けも今後、検討していく必要があるのではないかなと思います。
そうすると、宮内庁のホームぺージではなくて、やはりSNSですね。それは各皇族方がアカウントをお持ちになって、それで発信するということも可能性として考えられるのでしょうか。
今現在、皇族のうちの誰かが個人のアカウントで発信しているかどうかということは私は知りませんけれども、恐らく私はやらないと思いますが、そういう可能性も、もちろんあり得ることだと思います。
どうもありがとうございます。
これは先ほどの基準とも少し関係してきます。事実誤認のことが書かれていることについて、これは余りにもひどい事実誤認だと思われることについて、それは違うよ、という反論をするということは、あり得ると思うのですね、私は。一方で、これは去年もお話ししたのかな、記事というのは、そのことのみ書かれているわけではありませんので、幾つかの複数の事柄が中に書かれています。そうすると、それ以外にも、軽い誤認というのは変な言い方かもしれませんが、何かそういうものが幾つか散見された場合に、このことは違うけれども、ほかに書かれていることは全部正しいのね、ということにもなるわけですね。そこが、私が、基準が必要ではないかと言い、また、今年、基準を作るのが非常に難しいと言ったことになります。ですから、どういう形だとそういうことが、ここに書かれていることは間違いですよということを、つまり何か良い形で発信できる方法があれば、それは良いと思っていますが、これは恐らく、引き続き検討する必要があると考えています。
まず手話についてですけれども、ろうあ連盟の関係の行事で、本当に最後のフレーズだけ初めて手話を、その前に結構練習したのですが使いました。その時は妻からは少しアドバイスをもらったのですが、娘からは特になかったと思います。ただ、例えば障害者スポーツ大会などでも、やっぱり挨拶をするときに、全部ではなくても手話がある程度できないといけないのかなということを感じていますので、もしかすると、今後は何かあるかもしれません。
最初の方の御質問ですけれども、意見を聞かれればということは、仕事のことについてであったり、あと、例えば彼女がどこかで挨拶をするときに、原稿を見てくれとか、それに対して私がコメントすると、そういうことです。よろしいでしょうか。
ありがとうございます。