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「第34回大聖寺文化・護友会総会」ご臨席(大聖寺/京都府京都市)

令和6年5月12日(日)

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修復を終えた大聖寺表門

表門を通るとすぐに目に入る歌碑と満開の姫あやめ
歌碑には花山院慈薫前御門跡の御歌が刻まれている

「九品仏 慈悲の眼の変わらねば いづれの御手に 吾はすがらむ」

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総会ご臨席(金澤大聖寺御門跡と畑大聖寺文化・護友会会長の挨拶)

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おことば

御殿の廊下から
お庭で美しく咲く「雲井の鶴」(第119代・光格天皇から拝領の杜若)をご覧

 秋篠宮皇嗣妃殿下は、平成27(2015)年以降、大聖寺文化・護友会の名誉総裁をお務めです。大聖寺は、皇族や公家などの女性が代々住職を務める尼門跡寺院の筆頭とされ、「お寺の御所」とも呼ばれています。皇室ゆかりの品々も所蔵されており、大聖寺文化・護友会は、これら貴重な文化と伝統がより良い形で保存され、正しく護られるよう支援することを目的にしています。大聖寺は、文化・護友会の皆様のご支援によって様々な修復が進められています。最近では、表門の壁や敷地内の御蔵の修復を終えました。

 5月12日に、第34回大聖寺文化・護友会総会が開催されました。妃殿下は、昨年に引き続いて、総会にご臨席になりました。初めに、畑大聖寺文化・護友会会長のご案内で、大聖寺に伝えられる皇室ゆかりのお香のお品をご覧になりました。お品は、第114代中御門天皇から拝領されたお道具など、お香を焚いて聞き分ける「組香」で使われていた江戸時代のお品です。また、大聖寺でお稽古されている裏千家千種会によるお茶席を、文化・護友会の皆様と、設えられた掛け軸や花入れ、お茶碗などのお道具についてお話しされながら楽しまれました。総会では、献香、読経に続いて、金澤御門跡と畑会長の挨拶があり、妃殿下がおことばを寄せられました。最後に、中国琵琶の美しい奉納演奏が行われました。

 妃殿下はおことばの中で、大聖寺に長く保管され、今年、修復・復元されて公開された昭憲皇太后の大礼服のプロジェクトに携わった方々のご苦労や深い思いにお心を寄せられ、丹念な調査研究と高い修復技術によってドレスが復元されたことに感銘を受けられたことや、この一年の間に大聖寺の表門などの修復が進められたことにふれられ、文化・護友会関係者のたゆまぬご尽力によって大聖寺の宝物(ほうもつ)が大切に受け継がれていることに、敬意を表されました。

 妃殿下は、第119代光格天皇から大聖寺が拝領した杜若「雲井の鶴」などが境内に美しく咲いている様子をご覧になりながら、文化・護友会の方々とご一緒に大切な時間をお過ごしになられましたことを大変うれしく思われているご様子でした。