「第33回大聖寺文化・護友会総会」ご臨席及び関係者とのご懇談(大聖寺/京都府京都市)

令和5年5月14日(日)

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貴人の間「瑞鳥瑞花図」ご覧

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瑞鳥瑞花図

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瑞鳥瑞花図の鳳凰

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総会ご臨席

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お言葉

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境内に咲く杜若「雲井の鶴」

 京都御所の近くに静かにたたずむ大聖寺は、由緒あるお寺で、尼門跡寺院のひとつです。尼門跡寺院とは、皇族や公家などの女性が住職を務めた尼寺のことで、大聖寺は尼門跡寺院の筆頭とされ「御寺御所(おてらのごしょ)」とも呼ばれています。秋篠宮皇嗣妃殿下は平成27年(2015年)に、寺院の支援を行う大聖寺文化・護友会の名誉総裁に就任されました。
 境内で第119代・光格天皇から拝領した杜若「雲井の鶴」が咲く中、第33回大聖寺文化・護友会の総会が開かれ、妃殿下がご臨席になりました。感染症対策のため令和元年(2019年)の第32回総会の後は開催が中止となっていたため、妃殿下のご臨席は久方ぶりのことでした。
 コロナ禍の間も、大聖寺では様々な修復プロジェクトが進められてきました。その一つが障壁画の修復です。総会ご臨席の前には、本堂「貴人(きにん)の間」にて障壁画「瑞鳥瑞花図」をご覧になりました。空を舞う鳳凰と花々が色鮮やかに描かれていますが、令和3年から2年をかけて、京都の工房における作業で蘇ったものです。妃殿下は、関係者からの作業過程のお話しにも耳を傾けられていました。
 また、大聖寺が家元となっている「煎茶道永皎流(えいこうりゅう)」のお茶席では、煎茶道に通じた多くの方々と一緒に、妃殿下もお点前を楽しまれました。煎茶道永皎流は第114代・中御門(なかみかど)天皇の皇女、天巌永皎尼(てんがんえいこうに)によるもので、令和4年(2022年)に再興から50周年を迎えたお茶の文化が継承されてきたものです。
 第33回大聖寺文化・護友会の総会は、献香、読経に始まり、妃殿下がお言葉を寄せられました。最後にフルート演奏が奉納され、バッハの曲や懐かしい日本の唱歌の美しい音色が本堂に響き渡りました。
 妃殿下はお言葉の中で、境内の自然の美しさに触れ、大聖寺が守り伝えてきた文化を支える方々に感謝のお気持ちを示されました。また5年をかけて修復が行われた昭憲皇太后の美しい大礼服の研究修復復元プロジェクトについて、関係者の努力を労い、そして大聖寺の法燈が末永く守られていくことを願われました。