国立民族学博物館特別展「Homō loquēns『しゃべるヒト』~ことばの不思議を科学する~」及び企画展「海のくらしアート展――モノからみる東南アジアとオセアニア」ご覧(国立民族学博物館/大阪府吹田市)

令和4年10月27日(木)

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特別展で言語儀をご覧

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特別展で手話での方言の表現などをご覧

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企画展で海図やカヌーの模型をご覧

 国立民族学博物館(みんぱく)は、文化人類学・民族学に関する調査・研究をおこない、その成果に基づいて世界の諸民族の社会と文化に関する情報を人々に提供し、諸民族についての認識と理解を深めることを目的として、1974(昭和49)年に創設され、1977(昭和52)年11月に開館しました。
 令和4年10月27日現在、特別展「Homō loquēns 「しゃべるヒト」~ことばの不思議を科学する~」と企画展「海のくらしアート展――モノからみる東南アジアとオセアニア」が開催されており、秋篠宮皇嗣妃殿下は両方の展示をご覧になりました。
 特別展は、言語学のみならず、文化人類学、工学系、教育系、脳科学、認知心理学等の50名を超える国内外の研究者から協力を得た「コトバ」をテーマとした展示です。展示は、「コトバのしくみ」と「コトバの多様性」をテーマとしており、なかでも「私の言語ヒストリー」は、さまざまな形で言語とつきあいながら社会で活躍する20名を取材した映像作品です。特に、妃殿下は音声言語と手話言語2種類の言語儀(音声言語の分布と手話言語の分布の違いを示した地球儀)、日本手話の数字や、地域による表現の違いに関する展示もご覧になられました。
 さらに、妃殿下は、みんぱくのボランティア団体「みんぱくミュージアムパートナーズ(MMP)」が特別展にあわせて行っている手話教室のボランティアの方々ともご歓談をされました。MMPは、みんぱくの博物館活動を理解し、共にこの活動を発展させることを目的として平成16年9月に発足した団体で、常設展や特別展の視覚障害者向け展示場案内などの活動も行っています。
 続く企画展では、東南アジアやオセアニアの海域世界で海と密接に関わりながら、島や大陸の沿岸部にくらしてきた「海の民」とも呼べる人びとのくらしの道具などが展示されています。展示は、漁具や舟具のアート性と、アジア・オセアニアという地域を超えた共通性等をテーマとしており、妃殿下は海図や多様なカヌーの模型、本邦初公開の竜頭舟などをご覧になりました。