皇居東御苑花だより

平成28年12月2日
写真 説明
タチカンツバキ(ツバキ科)
○タチカンツバキ(ツバキ科)Camellia sasanqua 'Tachikantsubaki'
サザンカの園芸品種とされていますが,異説もあります。枝は縦にのびて高さ3mほどになります。遅咲きで12~2月に開花します。葉の表面は濃緑色で光沢があり,ふちには鋭い鋸歯があります。
ユズ(実)(ミカン科)
○ユズ(実)(ミカン科)Citrus junos
古くから植えられ,野生化しているものもあります。高さ4~6mになり,葉腋に棘があり,葉柄には広い翼があります。5~6月,枝先の葉腋に直径約3cmの白い花を開きます。果実は直径4~7cmの扁球形で,果皮はでこぼこが多く,強い香気があります。香りの高い果皮や果汁は料理に使われます。
タチバナ(ミカン科)
○タチバナ(ミカン科)Citrus tachibana
暖地の沿岸地にまれに自生する日本特産種で高さ2~4mになります。6月頃,枝先に白い花を開きます。果実は2.5~3cmの扁珠形,果皮は黄色で薄い。
タラヨウ(実)
○タラヨウ(実)(モチノキ科)Ilex latifolia
別名モンツキシバと言い,暖地の山地に生え,庭や寺院などにもよく植られています。高さ20mほどになります。果実は直径6~8mmの球形で,多数集まってつき,赤く熟します。雌雄異株。
ツルグミ(グミ科)
○ツルグミ(グミ科)Elaeagnus glabra
山地に生えています。枝は長くのび,赤褐色の鱗片があります。葉は互生し,長さ4~8cmの長楕円形または卵状長楕円形で,裏面には赤褐色の鱗片が密生しています。10~11月,葉脈に数個の花が束生します。果実は長さ1.2~1.8cmの長楕円形で,翌年の5月頃赤く熟します。
ミヤマウグイスカグラ(スイカズラ科)
○ミヤマウグイスカグラ(スイカズラ科)Lonicera gracilipes var. glandulosa
ヤマウグイスカグラの変種で,枝や葉,花冠などに毛が密生します。山野に生え,よく分枝して高さ1.5~2mになります。本年枝の葉腋に淡紅色の花を1~2個下垂します。液果は直径約1cmの楕円形で,6~7月に赤く熟し,表面や果柄に腺毛が密生します。
ナンテン(実)(メギ科)
○ナンテン(実)(メギ科)Nandina domestica
暖地の山地に野生もありますが,庭木としてよく植えられています。茎は叢生し,高さ約2mになります。5~6月,大形の円錐花序をだし,白い花を多数つけます。果実は球形で11~12月に赤く熟し,せき止めの薬として利用されます。
クチナシ(実)(アカネ科)
○クチナシ(実)(アカネ科)Gardenia jasminoides
暖地の常緑樹林のふちなどに生え,高さ1.5~3mになります。6~7月に,枝先に芳香のある白い花を1個ずつつけます。果実は長さ約2cmの楕円形で5~7個の稜があり,先に5~7個の細い萼片が残り,冬に黄赤色に熟します。熟した実はクロシンと呼ばれる色素を含み,染料,薬用,食品の着色料などに使われています。
マンリョウ(実)(ヤブコウジ科)
マンリョウ(実)(ヤブコウジ科)Ardisia crenata
暖地の林内に自生し,観賞用に広く栽培されています。茎は直立し,上部でまばらに小枝を出して高さ0.3~1mになり,7月頃,小枝の先に直径約8mmの白い花を多数つけます。果実は球形で赤く熟し,縁起のよい木とされています。
センリョウ(実)(センリョウ科)
○センリョウ(実)(センリョウ科)Chloranthus glaber
暖地の林内に生え,高さ50~80cmになります。葉は長さ6~14cm,薄い革質で光沢があり,ふちにはあらい鋸歯があります。6~7月,茎の先に2~3個の短い穂状の花序を出します。果実は直径5~6mmの球形で,12~3月に赤色に熟します。
○ツワブキ(キク科)
○ツワブキ(キク科)Farfugium japonicum
海岸や海辺の山などに生える30~70cmの常緑の多年草です。花や葉が美しいのでよく庭に植えられています。また園芸種も多数あります。10~12月,直径5cmほどの黄色の頭花を散房状につけます。葉はフキに似て厚く,表面に艶があるのでこの名があります。綿毛をかぶった若い葉柄をつくだ煮にしますが,これが本当のキャラブキです。また,葉はあぶって,はれものなどに貼ったりします。
キチジョウソウ(ユリ科)
○キチジョウソウ(ユリ科)Reineckea carnea
暖地(関東地方以西)の山野のやや湿り気のある日陰に群生する多年草で,よく栽培されています。葉は線形で長さ10~30cm,幅は約1.2cm,根元から束になって出ます。晩秋,葉の間から高さ8~13cmの短い花茎を出し,淡紅色の花を穂状につけます。この花が咲くと吉事があるといういい伝えから「吉祥(きちじょう)草」の名があります。
カンアオイ(ウマノスズクサ科)
○カンアオイ(ウマノスズクサ科)Asarum kooyanum var. nipponicum
山地の林下に生える多年草です。茎は地をはい,暗紫色で節が多く葉は長い柄があります。花期は10~2月。花は葉柄の基部に1個,地に埋もれるようにつきます。冬も枯れないことから寒葵の名があります。

参考図書:山渓カラー図鑑「日本の樹木」,山渓カラー図鑑「日本の野草」(山と渓谷社)

                  日本の野生植物(平凡社)

写真:宮内庁