皇居東御苑花だより

平成29年3月17日
写真 説明
シナミザクラ(バラ科)
○シナミザクラ(バラ科)Prunus pseudo-cerasus
中国に分布する種で,果実は食用にされ,古くから栽培されています。ソメイヨシノよりも早く咲くので観賞用としても栽培されており,「桃桜」と呼ばれることもあります。
カンヒザクラ(バラ科)
○カンヒザクラ(バラ科)Prunus campanulata
別名ヒカンザクラともいいます。高さ5~7mで,葉は長さ7~10cmの長楕円形または卵形で質は厚いです。葉より早く,1~3月緋紅色または桃紅色で直径2cmの花が垂れ下がって咲きます。花は半開状になり,蜜が多いです。
コブシ(モクレン科)
○コブシ(モクレン科)Magnolia kobus
山野に生え,高さ5~18mになります。3~5月,枝先に直径6~10cmの芳香のある白い花が咲きます。集合果はこぶが多く長さ5~10cmになります。9~10月に熟すと袋果が裂け,赤色の種子を白い糸で吊り下げます。
サンシュユ(ミズキ科)
○サンシュユ(ミズキ科)Cornus officinalis
中国原産で,享保年間(1720年頃)に渡来しました。高さ5~15mになり,樹皮は帯褐色で鱗片状にはがれます。葉は長さ3~10cmの卵状楕円形で,先が鋭くとがっています。3月頃,葉に先立ち枝一面に散状花序をつけ,黄色の小さな花を20~30個密に開きます。果実は長さ1.5cmの楕円形で赤く熟します。
ユキヤナギ(バラ科)
○ユキヤナギ(バラ科)Spiraea thunbergii
川場の岩場などに生えるほか,庭や公園によく植えられています。茎は弓状に曲がり,高さ1~1.5mになります。4月,前年枝に無柄の散形花序を多数つけます。花は白色で直径約8mmです。
キブシ(キブシ科)
○キブシ(キブシ科)Stachyurus praecox
山地にごく普通に生え,よく分枝して高さ3~5mになります。3~4月,葉の出る前に長さ4~10cmの穂状花序を垂らし,長さ7mmの鐘状の花が開きます。
トサミズキ(マンサク科)
○トサミズキ(マンサク科)Corylopsis spicata
高知県の蛇紋岩地帯や石灰岩地などに自生し,高さ2~4mになります。3~4月,葉に先立って穂状花序を垂らし,淡黄色の花が7~8個開きます。花弁は5個で長さ7mmのヘラ形です。雄しべは5個で花弁より短くなっています。
ヒュウガミズキ(マンサク科)
○ヒュウガミズキ(マンサク科)Corylopsis pauciflora
高さは2~3mで,葉の長さは2~5cmの卵形で裏面は有毛です。3~4月,長さ2cm短い穂状花序に黄色の花が1~3個咲きます。
ミツマタ(ジンチョウゲ科)
○ミツマタ(ジンチョウゲ科)Edgeworthia chrysantha
樹皮の繊維を和紙や紙幣用紙の原料にするため,栽培されています。樹皮は黄褐色で枝が3つに分かれています。高さ1~2mになります。3~4月,葉に先立って球形の頭状花序をつけます。萼は筒形で先は4裂し,内側は黄色,外側には白い毛が密生します。
アブラチャン(クスノキ科)
○アブラチャン(クスノキ科)Parabenzoin praecox
各地の山地に生え,高さ3~6mになります。3~4月,葉に先立って淡黄色の小さな花を散形状につけます。果実は直径約1.5cmの球形で,10~11月に黄褐色に熟すと不規則に裂けます。アブラチャンのチャンは瀝青のことで,昔,果実や樹皮の油を灯用にしたことによります。
バイモ(ユリ科)
○バイモ(ユリ科)Fritillaria Thunbergii
中国原産の多年草で,普通は観賞用に栽培されています。まれに野生化しています。3~5月,上部の葉のわきに淡い黄緑色で鐘形の花をつけます。
シャガ(アヤメ科)
○シャガ(アヤメ科)Iris japonica
山地の湿った林下,斜面などに大群生する常緑多年草です。根茎は長い走出枝をだして増えます。4~5月,白紫色の美しい花が多数咲きます。
ミヤマシキミ(ミカン科)
○ミヤマシキミ(ミカン科)Skimmia japonica
林下に生え,高さ0.5~1mになります。葉は枝先に集まって互生し,皮質で表面に光沢があります。3~5月,枝先に円錐花序に直径5~6mmの白い花を密につけます。果実は直径8~9mmの球形で紅色に熟しますが,有毒で雌雄異株です。

参考図書:山渓カラー図鑑「日本の樹木」,山渓カラー図鑑「日本の野草」(山と渓谷社)

                  日本の野生植物(平凡社)

写真:宮内庁