皇居東御苑花だより

平成30年4月20日
写真 説明
フジ(マメ科)
○フジ(マメ科)Wisteria floribunda
別名はノダフジといい,山野に自生しますが,古くから庭などによく植えられ,主に棚づくりにします。つるは長く伸び,他の木などに右巻きに巻きつきます。4~5月に紫色または淡紫色の蝶形花が多数つきます。つるは丈夫で,昔はかごを編んだり,物をしばるのに使用されました。
クルメツツジ(ツツジ科)
○クルメツツジ(ツツジ科)Rhododendron obtusum
別名はキリシマといいます。古くから各地の庭園などにも植えられ,霧島山ではクルメツツジに極めて近いものがあります。4~5月,枝先に赤色の花が2~3個開きます。葉は互生し,小型で厚いです。
キンラン(ラン科)
○キンラン(ラン科)Cephalanthera falcata
山地や丘陵の林下に生える高さ30~50cmの多年草です。花は4~5月に茎の先に黄色の花を10個ほどつけます。花が咲くと,林下でもよく目立ちます。この花の色から,金蘭(きんらん)の和名がつきました。
ギンラン(ラン科)
○ギンラン(ラン科)Cephalanthera erecta
山地や丘陵の木陰に生える高さ10~30cmの多年草です。葉は狭長随円形で,花期は5~6月頃です。茎の先につく3~5個の白色の花は長さ1cmほどで平開しません。和名の銀蘭(ぎんらん)は花の色からきたものです。
ボタン(キンポウゲ科)
○ボタン(キンポウゲ科)Paeonia suffruticosa
古い時代に日本に渡って来た中国原産の落葉低木です。5月頃,枝の先端に直径15~20cmの大きな花が1個咲きます。花の色は白,紫,紅色,淡紅色,黄色などいろいろあります。
サワフタギ(ハイノキ科)
○サワフタギ(ハイノキ科)Symplocos chinensis var. leucocarpa
山野に生え,高さ4~6mになります。樹皮は灰褐色で浅く縦に裂けます。葉は互生し,長さ4~8cmの倒卵形または楕円形で,先端は短くとがり,ふちには細かい鋸歯があります。5~6月,本年枝の先から長さ3~6cmの円錐花序をだして,白い花を密につけます.花冠は直径7~8cmで5深裂します。果実は長さ6~7mmのゆがんだ卵形で藍色に熟します。
シラン(ラン科)
○シラン(ラン科)Bletilla striata
やや湿った岩上や林内に生える多年草です。茎は高さ30~70cmになります。和名は花の色から紫蘭(しらん)とつけられました。
ヒメウツギ(ユキノシタ科)
○ヒメウツギ(ユキノシタ科)Deutzia gracilis
山地の岩の上などに生え,高さ1~1.5mになります。若枝は緑褐色で無毛,樹皮は短冊状にはがれ,灰褐色になります。5~6月,狭い円錐花序をだし,直径1~1.5cmの白い花を多数つけます。花弁は5個,雄しべは10個で花糸に1対の角があります。
モッコウバラ(バラ科)
○モッコウバラ(バラ科)Rosa banksiae
中国原産で,江戸時代から庭に栽培されています。4月下旬から5月頃,枝先に直径約2cmで淡黄色または白色の八重咲きの花が開きます。白色には芳香がありますが,黄花にはありません。実はできません。常緑でつる性です。
コウシンバラ(バラ科)
○コウシンバラ(バラ科)Rosa chinensis
近代バラ,現代バラの原種のひとつで,古くから庭で栽培されてきました。花は四季咲きで,枝先に1~数個つきます。花冠は直径5~7cmあり,淡紅色~紅色で基部は白くなっています。
○ハマナス(バラ科)
○ハマナス(バラ科)Rosa rugosa
海岸の砂地に生え,群落をつくることが多いです。高さ1~1.5mで,枝に細かい刺がびっしりと生えています。6~8月,枝先に紅色で直径6~8cmの大形の花が1~3個開き,強い芳香を放ちます。8~9月に果実は赤く熟し,酸味があって食べられます。花は香水の原料,根と樹皮は染料として利用されます。
キエビネ(ラン科)
○キエビネ(ラン科)Calanthe sieboldii
暖地の樹林下に生える多年草です。花期は4~5月です。エビネに似ていますが,全体が大形になり,名前のとおり花の色が黄色で目立ちます。エビネは唇弁の中裂片が2裂しますが,キエビネは2裂しません。
ヤマツツジ(ツツジ科)
○ヤマツツジ(ツツジ科)Rhododendron kaempferi
山野に生え,高さ1~4mになります。4~6月に,枝先に朱赤色または赤色,紅紫色の花が2~3個咲きます。夏秋に出た葉は,春に出た葉より小さく,冬を越します(半落葉性)。

参考図書:山渓カラー図鑑「日本の樹木」,山渓カラー図鑑「日本の野草」(山と渓谷社)

                  日本の野生植物(平凡社)

写真:宮内庁