皇居東御苑花だより

平成30年12月14日
写真 説明
ハルサザンカ(ツバキ科)
○ハルサザンカ(ツバキ科)Camellia vernalis
サザンカとツバキ,それも主としてヤブツバキとその園芸品種の自然交配で生まれた種間雑種と考えられています。開花時期は12~4月になります。
ツバキ(白侘助)(ツバキ科)
○ツバキ(白侘助)(ツバキ科)Camellia wabisuke 'Wabisuke'
ツバキとチャノキの雑種で,園芸種の一つです。花期は11~3月です。花は白色の一重で直径4~5cmと小さくラッパ状に咲きます。
ヤブツバキ(ツバキ科)
○ヤブツバキ(ツバキ科)Camellia japonica
沿岸部に多いですが山地にも生え,大きいものは高さ10~15mになります。樹皮は灰色で灰白色の不規則な模様があり,なめらかです。枝先に赤色の花が1個ずつ咲きます。実は直径4~5cmの球形で果皮が厚く,熟すと3裂して暗褐色の種子を2~3個出します。種子から椿油をとります。
ツバキ(数寄屋)(ツバキ科)
○ツバキ(数寄屋)(ツバキ科)Camellia wabisuke 'Sukiya'
雄しべの葯が退化して変形したワビスケ形のツバキで,12~3月に花を咲かせます。花は一重で,淡薄桃色の花弁に淡紅にぼかしが入ります。
サザンカ(ツバキ科)
○サザンカ(ツバキ科)Camellia sasanqua
日本特産種で数多くの園芸種があり,庭木や公園樹としてよく植えられます。暖地の山地に生え,高さは普通5~6mになりますが,大きいものでは15mにもなります。10~12月,枝先に直径4~7cmの白い花を咲かせます。花弁は5個で平開し,ツバキと異なりバラバラになって散ります。
タチカンツバキ(ツバキ科)
○タチカンツバキ(ツバキ科)Camellia sasanqua 'Tachikantsubaki'
サザンカの園芸品種とされていますが,異説もあります。枝は縦にのびて高さ3mほどになります。遅咲きで12~2月に開花します。葉の表面は濃緑色で光沢があり,ふちには鋭い鋸歯があります。
マンリョウ(実)(ヤブコウジ科)
○マンリョウ(実)(ヤブコウジ科)Ardisia crenata
暖地の林内に自生し,観賞用に広く栽培されています。茎は直立し,上部でまばらに小枝を出して高さ0.3~1mになり,7月頃,小枝の先に直径約8mmの白い花を多数つけます。果実は球形で赤く熟し,縁起のよい木とされています。
スイセン(ヒガンバナ科)
○スイセン(ヒガンバナ科)Narcissus tazetta var. chinensis
暖地の海岸近くに生えていますが,もともと自生していたものではなく,植えられたものといわれています。20~30cmの花茎を線形で平たい葉の間から出し,芳香のある白花を数個つけます。和名は水仙で漢名の音読みからきています。
フユザクラ(バラ科)
○フユザクラ(バラ科)Prunus×parvifolia 'Parvifolia'
マメザクラ系の種類で,4月上旬と10~12月の2回花が咲きます。花弁は5枚で,咲きはじめはわずかに淡紅色を帯びますが,のちに白色になります。春の花には花弁の先端に切れ込みがありますが,秋の花は切れ込みがないことが多く,逆に凸形になることもあります。
ジュウガツザクラ(バラ科)
○ジュウガツザクラ(バラ科)Prunus×subhirtella cv. Autumnalis
4月上旬と10~12月の2回花が咲きます。花は白色のものが多く,淡紅色,濃紅色などもあります。冬に咲く花は小形で,春に咲く花はやや大形なものになります。果実はまれにつきます。
キンカン(実)(ミカン科)
○キンカン(実)(ミカン科)Fortunella japonica
日本には江戸時代以前に渡来しました。高さ1~2mになります。刺はあっても短く,葉は互生します。初夏から秋に2~3回白い花が咲きます。花弁は5枚で,果実は直径2~3cmの球形で橙黄色に熟します。果肉は酸っぱいですが,果皮に甘味と香気があり,食べられます。
ミヤマウグイスカグラ(スイカズラ科)
○ミヤマウグイスカグラ(スイカズラ科)Lonicera gracilipes var. glandulosa
ヤマウグイスカグラの変種で,枝や葉,花冠などに毛が密生します。山野に生え,よく分枝して高さ1.5~2mになります。本年枝の葉腋に淡紅色の花を1~2個下垂します。液果は直径約1cmの楕円形で,6~7月に赤く熟し,表面や果柄に腺毛が密生します。
ムラサキシキブ(実)(クマツヅラ科)
○ムラサキシキブ(実)(クマツヅラ科)Callicarpa japonica
山野に生え,高さ2~3mになります。6~7月,淡紫色の花を多数つけます。果実は直径3~4mmの球形できれいな紫色に熟し,秋も深まり葉が落ちた後も残ります。幹はまっすぐで強いので,道具の柄や杖などに用いられ,昔から親しまれてきました。

参考図書:山渓カラー図鑑「日本の樹木」,山渓カラー図鑑「日本の野草」(山と渓谷社)

                  日本の野生植物(平凡社)

写真:宮内庁