本展覧会は10月17日(日)をもちまして終了いたしました。
会期中には75,603人の方々にご観覧をいただきました。
ここに,厚く御礼を申し上げます。
宮内庁書陵部
平成22年9月18日(土)~10月17日(日)
月曜日(祝日を除く。)・金曜日(祝日を除く。)及び月曜日が祝日の場合の直後の火曜日
具体的には9月21日(火),9月24日(金),9月27日(月),10月1日(金),10月4日(月),10月8日(金),10月12日(火),10月15日(金))
午前9時~午後4時15分(入館は午後4時まで)
宮内庁書陵部は,皇室に伝来した図書や皇室に関する記録などを長く後世に伝えるべく大切に保管するとともに,日本各地にある歴代天皇の御陵などをお守りする役割を担っている。
本展覧会は,「皇室の文庫 書陵部の名品」というテーマのもと,皇室の歴史と文化的伝統を具象する書陵部の図書,記録,考古品等を,初めてまとまった形で広く一般に紹介するものである。
宮内庁書陵部は,戦後の制度改革において,それまで宮内省の図書寮と諸陵寮がそれぞれ担っていた,皇室伝来図書の保管と陵墓の管理を併せ行う組織として設置されました。
書陵部は,鎌倉時代の花園天皇を始めとする歴代天皇の宸筆のほか,奈良時代の仏教典,平安時代以降写し伝えられてきた日本書紀,源氏物語,古今和歌集などの書物,また江戸初期の後水尾天皇の御画像や五箇条御誓文など古代から近世に至るまで皇室に伝えられてきた40万点を超える貴重な図書・文書群を所蔵しています。明治以降,宮内省,宮内府及び宮内庁が作成した,皇室の御活動の記録である5万点余の公文書も保管しています。
また,陵墓の調査・考証のため,古い時代の埴輪や勾玉などの考古品も保存しています。
これら代々皇室に伝えられてきた品々は皇室の長い歴史と文化的伝統を体現するものであり,これを後世に伝えるべく大切に保管している書陵部はまさに「皇室の
本展覧会は,書陵部が所蔵する図書,公文書,考古品等の中から我が国の歴史と各時代の文化の様相を伝える資料として価値が高いとされている「書陵部の名品」を選び出し,初めてまとまった形で一般に紹介するものです。学校教科書や歴史書などにしばしば引用されており,皆様方も写真などで御覧になったものも多いと思います。はるか古代から今日までの我が国と皇室の歩みに思いを馳せていただければ幸いです。
宮内庁
江戸時代に作製された絵巻物で,平安時代初期に成立したとされる『竹取物語』を題材とした2巻。詞書はなく貼紙に各場面の説明が簡潔に書かれている。『竹取物語』は作者未詳であるが,「物語の出で来はじめの親」(源氏物語)と評されており,日本で最古の物語。いわゆる「かぐや姫」の物語として知られている。
『古今和歌集』は,延喜5年(905)頃に、第60代醍醐天皇(御在位897~930)の勅命で紀貫之らにより編纂された最初の勅撰和歌集。和歌約1,100首を収める。歌人寂恵(生没年未詳)の書き込みは当時の古今和歌集修学の様子を彷彿とさせるものである。
長屋王(684~729)の発願によって第42代文武天皇(御在位697~707)追善のため書写された大般若経600巻のうちの1巻。書写された年号から「和銅経」あるいは発願者から「長屋王願経」ともいう。日本で書写された大般若経のうちで最も古いものである。
第95代花園天皇(御在位1308~18)が延慶3年(1310)10月から元弘2年(1332)11月まで御書き継ぎになった御直筆の日記。展示箇所は甥の光厳天皇(北朝初代,御在位1331~33)の,正慶元年に催された大嘗会に際して行われた御禊行幸の様子を活写した御直筆の絵。
幕末の志士坂本龍馬(1835~67)が,桂小五郎(後の木戸孝允,1833~77)のもとめに応じて薩長同盟6箇条を保証するために書いた自筆の裏書。慶応2年(1866)正月21日,薩摩藩の西郷隆盛・小松帯刀と長州藩の桂小五郎らが会談を行い,坂本龍馬立ち会いのもと6箇条の薩長同盟が結ばれた。後日小五郎は同盟を確かなものとするため,坂本龍馬に書状を送り,確認を求めたのである。
土地や建物に関する文書を収めた宮内省大臣官房総務課作成の簿冊。今回展示するのは,明治43年(1910)2月7日に赤坂離宮東宮御所(現在の迎賓館)の庭苑修造工事が竣工したことを宮内省の内苑頭
明治時代に仁徳天皇陵後円部背後の3重濠内から出土した馬形埴輪の頭部である。頭頂部には結い上げられたと思われるたてがみが表現され,さらに
平成20年に堺市にある百舌鳥陵墓参考地で出土したもの。屋根には