障がい者スポーツへの天皇盃・皇后盃下賜について

障がい者スポーツへの天皇盃・皇后盃下賜について

平成30年3月

天皇皇后両陛下は,御成婚以来,障がい者に対しお心を寄せられ,昭和39年には東京において行われたパラリンピックで天皇陛下(当時の皇太子殿下)が名誉総裁に御就任になり,両陛下(当時の皇太子同妃両殿下)は連日のように競技会場に足を運ばれ各種競技を御覧になりました。この大会が契機となり翌年の昭和40年から始まった全国身体障害者スポーツ大会(現在の全国障害者スポーツ大会)には,平成2年に皇太子殿下にお譲りになるまで,両陛下はほぼ毎年二十回以上にわたり御出席になりました。

最近では,障がい者スポーツの更なる普及と益々の発展を願われ,平成28年からパラリンピックとアジアパラ競技大会に日本代表選手団が参加する折に日本パラリンピック委員会に対して,天皇皇后両陛下からの賜金を出されるなどされているところです。

障がい者スポーツは,もともとリハビリとして始まったものでしたが,天皇陛下は早くから,一般のスポーツと変わらずに,これを行う人は勿論のこと,観戦者とともに楽しむスポーツとして発展して行くことを期待されてこられました。昨今,障がい者スポーツの記録が健常者に追いつくほどの高水準に達している競技も数多く見受けられるようになり,リハビリを超えた競技性の高いものとなってきました。

このような障がい者スポーツの進展に鑑み,宮内庁として御譲位の前に,障がい者スポーツに対しても,天皇盃・皇后盃を下賜頂くことが相応しいのではないかと考え,関係機関と検討を重ね,以下の競技大会に対し,天皇盃・皇后盃を下賜されることといたしました。

○日本車いすバスケットボール選手権大会(優勝チームに天皇盃)

○日本女子車いすバスケットボール選手権大会(優勝チームに皇后盃)

○飯塚国際車いすテニス大会(男子シングルス優勝者に天皇盃,女子シングルス優勝者に皇后盃)

○全国車いす駅伝競走大会(優勝チームに天皇盃)