悠仁親王殿下の成年式の時期について

令和6年3月29日
宮内庁皇嗣職

悠仁親王殿下は、本年9月6日(金)に18歳になり、ご成年を迎えられます。それにあたり、悠仁親王殿下の成年式のことについてお伝えしたいと思います。

親王殿下は、お小さい頃からご両親殿下とともにお出かけになり、それぞれの土地の自然や文化、歴史を学ぶ機会をもってこられました。その中でも、ご自身が非常に関心をおもちのものの一つが自然誌で、昆虫などやそれらの生息環境の観察や調査をされたり、書物を調べられたり、専門家の話をきかれたりしながら、フィールドワークを行ってこられました。このような過程において、ご自身が探求されたいことを更に学び、幅広い視野を身に付けることを目指し、ご関心のある分野を学ぶことができる大学への入学を目標に、熱心に勉学に励まれているようにお見受けいたします。

親王殿下は本年9月6日がご誕辰であり、民法上の成年を迎えられます。

親王殿下は、令和4(2022)年に民法で成年年齢が20歳から18歳とされてから成年を迎えられる初めての皇族となります。

男性皇族がご成年を迎えられると、成年式を執り行うのが皇室の慣例になっています。いままで成年式は、多くの場合、成年を迎えられた日に行われてきました。

例えば、礼宮(現秋篠宮皇嗣)殿下が20歳になられたときは、成年式の前には、宮中での重要な儀式に向けた習礼(しゅらい)や記者会見、当日は賢所(かしこどころ)皇霊殿神殿に謁するの儀や朝見の儀などが行われ、その後には祝賀行事があり、また、神宮や陵(みささぎ)を参拝されました。

これら全てを行うには多くの時間を要することになります。今まで成年式を行われた皇族は大学ご在学中でいらっしゃいましたが、親王殿下には、高校3年生として学校生活を送りつつ、進学に向けての勉学に励まれる大切な時期になります。

こうしたことから、親王殿下には、高校生活を締めくくる年を有意義に過ごしていただき、その上で、高校ご卒業(令和7(2025)年3月)以降の適切な時期に成年式を執り行っていただきたいと考えております。

一口に「高校ご卒業後の適切な時期」と申しましても、親王殿下の進路がどのように決まるかによって成年式の時期は変わってくるものであります。高校ご卒業後、大学入学がお決まりになることも、なっていないこともあり得ますし、大学での行事もご入学になるまでわからないと思います。

そのような種々の事情を加味しながら、皇嗣職を始め、宮内庁の関係部局において、ご成年の行事の時期を検討していくことを考えております。

成年式は、昭和60(1985)年の秋篠宮皇嗣殿下以来となります。過去の例を参考にしつつ、成年年齢が変更になった現状を踏まえながら、準備してまいります。そして、その時期につきましても、親王殿下の進路の状況、その後のご生活やご予定などを考慮した上で、お知らせできればと考えております。