皇后陛下がご給桑きゅうそうを行われました。(紅葉山御養蚕所)


令和5年6月2日

宮内庁総務課広報室

令和5年5月30日(火)、皇后陛下は皇居内の紅葉山御養蚕所にお出ましになり、ご給桑きゅうそうをなさいました。

皇后陛下は紅葉山御養蚕所の職員から今年のかいこの飼育状況をお聞きになり、時折質問をされながら蚕の様子を確かめられ、丁寧に桑の枝葉を与えられました。


御養蚕

皇后陛下は、3週間ほど前に自らおき立てになった小さな蟻蚕ぎさんを思い起こされ、蚕が旺盛に桑の葉をみ、順調に育っている様子を実感され、うれしく思われているご様子でした。

御養蚕

【現在の皇室におけるご養蚕】
 皇后陛下は、昭憲皇太后が明治4年にお始めになったご養蚕を上皇后陛下からお引継ぎになりました。春から初夏にかけて、(※)掃立て、給桑、上蔟じょうぞく繭搔まゆかを始め、ご養蚕の様々な段階にたずさわっておられます。

※掃立て:蟻蚕(孵化ふかしたての蚕)を蚕座さんざ(蚕を飼育する道具)に移し、細かく刻んだ桑の葉を与えて飼育を始めること。
  給桑:蚕に桑を与えること。
  上蔟:蚕がまゆとなるためのまぶし(繭づくり専用の器具)へ移すこと。
  繭搔き:蚕が繭になった後、約8~10日で繭を蔟から外すことを繭掻まゆかき(または収繭しゅうけん)といい、その最初の作業を「初繭掻はつまゆかき」と呼ぶ。
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