「週刊朝日」(2008年5月23日号)の記事について

平成20年6月12日

「週刊朝日」(2008年5月23日号)の「さまよう平成皇室」と題する記事の中の竹田恒泰氏の記述に「毎週,皇太子が天皇の御所にあがるような事例は歴史的にも珍しいことです。故秩父宮殿下は,自らのおじいさまであられる明治天皇にお会いしたのは年に数回の拝謁の機会だけで,人生で一度も明治天皇の肉声を耳にしなかったそうです。」とあります。

しかし,現在の天皇皇后両陛下が皇太子同妃両殿下時代には,当時の天皇陛下の御希望もあって,できる限り御一家で毎週1回は御参内になるということを定例にされていました。また,常陸宮同妃両殿下も当時は,少なくとも毎月2回程度は御参内になられていました。したがって,皇太子殿下や他の皇族方が御所に御参内になることが歴史的にも珍しいとは,認識していないところです。

さらに,秩父宮殿下が10歳1ヶ月になられた時には,明治天皇は崩御されており,いずれにしても,明治時代の頃のなさりようを引用して,皇太子殿下や他の皇族方が御所に御参内になることが歴史的にも珍しいこととするには,無理があるものと考えております。

この事実関係については,週刊朝日にもお伝えしました。