「発掘された日本列島2013」展における特集展示「陵墓の埴輪」について(終了しました。)

1. 展示会名

「発掘された日本列島2013」

2.開催館・開催期間
  • 東京都江戸東京博物館(東京都) 東京都墨田区横網1-4-1
    電話 03-3626-9974
    平成25年6月8日(土)~7月25日(木)
  • 福島県文化センター (福島県) 福島県福島市春日5-54
    電話 024-534-9191
    平成25年8月3日(土)~9月13日(金)
  • 松本市立博物館(長野県) 長野県松本市丸の内4-1
    電話 0263-32-0133
    平成25年9月21日(土)~11月4日(月)
  • 高槻市立今城塚古代歴史館(大阪府) 大阪府高槻市郡家新町48-8
    電話 072-682-0820
    平成25年11月12日(火)~12月23日(月)
  • 九州国立博物館(福岡県) 福岡県太宰府市石坂4-7-2
    電話 092-918-2807
    平成26年1月1日(水)~2月16日(日)
3. お問い合わせ先

宮内庁書陵部陵墓課陵墓調査室
電話 03-3213-1111(内線3464)

4. 概要

このたび宮内庁は,文化庁と開催館が主催する「発掘された日本列島2013」展において,文化庁との共催による特集展示「陵墓の埴輪」として,陵墓から出土したさまざまな埴輪の展示を行います。

本年度は,宮内庁書陵部陵墓課陵墓調査室が設置されてから50年目の節目にあたります。当調査室では,この半世紀にわたって,古代高塚式陵墓の保全整備工事に伴い,工法等の検討に資するために考古学的調査を実施してきたところです。今回の展示では,この50年間において出土した埴輪を中心に展示し,陵墓の文化財的価値を広く皆さまにお知らせする絶好の機会だと確信しています。特に,近年地元自治体と同時調査を実施した大阪府堺市百舌鳥陵墓参考地(御廟山古墳)出土埴輪を出品するほか,宮内庁書陵部が所蔵する埴輪の優品を一堂に展示することとしました。これだけの埴輪がまとまって,全国各地を巡回することは初めてのことであり,これらの埴輪を通じて,陵墓への理解がより一層深められることを願うものであります。

【主な展示資料】
大和・柳本・纒向古墳群(奈良県天理市・桜井市)
倭迹迹日百襲姫命大市墓(箸墓古墳)・・・壺形埴輪(つぼがたはにわ)
壺形埴輪
 口の部分が朝顔の花のように広がる形が特徴的な壺形埴輪です。
もともと古墳での儀礼に使われていた壺が,埴輪として使われるようになったものです。
飲み物などをためる必要がなくなったために,底には孔があけられています。

佐紀古墳群(奈良県奈良市)
垂仁天皇皇后日葉酢媛命狭木之寺間陵・・・盾形埴輪(たてがたはにわ)
盾形埴輪
 革や木などで作られた盾をかたどった盾面部分を円筒部分に取り付けた埴輪です。
現状での高さはおよそ116.5㎝ですが,盾面部分の上部は失われていますので,
本来の高さは150㎝以上あったものと考えられます。

古市古墳群(大阪府羽曳野市・藤井寺市)
応神天皇恵我藻伏崗陵・・・蓋形埴輪(きぬがさがたはにわ)
蓋形埴輪
 蓋形埴輪は,円筒形の台の上に貴人にさしかける傘(蓋)を模して作ったものです。
本品は傘の上に付く飾りの部分が無くなっていますが,
本来は傘の上にある円筒部分に飾り部分を差し込んでいたものです。

百舌鳥古墳群(大阪府堺市)
仁徳天皇百舌鳥耳原中陵・・・馬形埴輪(うまがたはにわ) 頭部(とうぶ)
馬形埴輪  頭部
 写実的に表現された馬の頭部です。
頭部には眼・鼻・口・耳・たてがみの表現が見られます。
たてがみは正面から見るとT字形に切りそろえられており,
当時の馬の姿を示すものと思われます。

宮崎県西都原古墳群(宮崎県西都市)
女狭穂塚陵墓参考地(女狭穂塚古墳)・・・肩甲付短甲形埴輪(かたよろいつきたんこうがたはにわ)
肩甲付短甲形埴輪
 この埴輪は,当時使用されていた鉄製の三角板革綴短甲・肩甲を忠実に模倣したものです。

*「発掘された日本列島2013」展について詳しくは,文化庁のホームページを御覧下さい。

http://www.bunka.go.jp/oshirase_event/2013/hakkutsu_2013.html