令和5年7月24日
宮内庁総務課広報室
〇コイがつなぐ皇室とインドネシア
皇居東御苑にある二の丸池では、ヒレナガニシキゴイというコイが優雅に泳いでいます。このヒレナガニシキゴイは、日本のニシキゴイとインドネシアのヒレナガゴイの交配によって誕生しました。
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【ヒレナガニシキゴイ】
昭和52年7月に埼玉県水産試験場(現:埼玉県水産研究所)をご視察になった上皇陛下(当時皇太子殿下)が、ヒレナガゴイとニシキゴイの交配をご提案になりました。埼玉県水産試験場は、昭和55年に品種改良に着手し、その数年後、ヒレナガニシキゴイが誕生しました。
平成27年にジョコ大統領夫妻が日本を訪問された際に、上皇陛下(当時天皇陛下)がお風邪のためにご案内をお取りやめになったことから、天皇陛下(当時皇太子殿下)は上皇后陛下(当時皇后陛下)、秋篠宮同妃両殿下と皇居東御苑をご案内になり、ヒレナガニシキゴイをご鑑賞になりました。令和4年に天皇皇后両陛下とジョコ大統領夫妻がお会いになった際には、そのときのことが話題になりました。
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皇居東御苑でヒレナガニシキゴイをご鑑賞(平成27年) |
○皇居の水辺の今
ヒレナガニシキゴイについて紹介しましたが、皇居の濠などではハスが見頃となっています。
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蓮池濠のハス |
![]() | 生物学研究所に咲く舞妃蓮 |
【舞妃蓮】
ハスの研究で知られる和歌山県御坊市の阪本祐二氏が、日本の「大賀ハス」と米国の「王子ハス」の交配を試み、昭和43年に大輪の優美な花を咲かせる新しいハスを作出しました。阪本氏はこの新しいハスを「舞妃蓮」と名付け、平成9年に皇居に分根しました。
舞妃蓮は、上皇上皇后両陛下のお住まいと、皇居内生物学研究所で大切に育てられ、毎年美しい花を咲かせています。