平成23年12月9日(金)
今年1年,日本の国内外で様々なことがありましたが,3月11日に発生した東日本大震災は,言葉で言い尽くすことができない程衝撃的な出来事でした。あの日,東京でも強い揺れを感じましたが,その後の報道を見るにつけ,とりわけ東北3県の被害の大きさ,失われた多くの
また,愛子の学校のことが私の生活の中で大きな部分を占めてきた年でした。この問題では,多くの方にご心配をいただいていることと思いますが,昨年から,皇太子殿下とご相談をしながら,どうすれば愛子が安心して学校に通うことができるようになるか,そのために,親として何をしてあげられるのか,日々考え,力を尽くしてまいりました。学校とも相談を重ねてまいりましたが,愛子の学校への付き添いは,与えられた状況の中で唯一取れる可能性として続けてきたものでした。
そして,今年の9月には,学校からも参加をすすめられ,愛子自身も是非参加したいと希望した,山中湖での2泊3日の校外学習がありました。この時,先生方のご配慮をいただき,私が少し離れて付き添う形で,全行程一人で,お友達の皆さんととても楽しく参加できたことが,学校生活に戻っていく上での大きな自信と励みになったように感じております。そして,このことは,学校の先生方もとても喜んで下さり,有り難く思っております。その後,愛子が私の付き添いなしに通学する日も増えてくるなど,段々と良い方向に向かってきていると思います。また,愛子は,4年生になり,学校の特別クラブの活動として管弦楽部に入部し,お友達と一緒にチェロの練習に励むなど,これまで以上に様々な分野に関心を持ち,色々なことに取り組んできております。一つ一つ成長していく子供の姿をみることは嬉しく,私にとり,日々の励みになっております。今後とも,愛子が安心して学校生活を送ることができるように,愛子自身の気持ちをよく聞きながら,学校の理解と協力をお願いしつつ,私も出来る限りの手助けをしてまいりたいと思っております。
このような中にあって, 天皇皇后両陛下には,温かいお心遣いをいただきながらお見守りいただいておりますことに心からお礼を申し上げます。天皇陛下には,先頃ご退院になられましたが,お後も,呉々もお大事になさっていただきますよう心よりお祈り申し上げます。また,皇太子殿下にもいつも変わらずお支えいただいていることに感謝申し上げております。
国民の皆様には,私自身や,愛子のことにつき,日頃より温かい気持ちをお寄せいただき,この機会に厚くお礼を申し上げたいと思います。私自身,引き続き快復に向けての努力を続けながら,愛子に必要な手助けをしていくとともに,被災地を始め困難な状況にある方々に心を寄せていきたいと思っております。これからも温かく見守っていただければ幸いに存じます。