「AERA」(2008年5月12日号)の記事について

平成20年5月12日

今般の「AERA」の記事における皇后陛下古希奉祝行事に関するこれまでの経緯は下記のとおりです。

平成16年に天皇陛下が,古希を迎えられた際には,皇后陛下は,日本各地の民謡や踊りを披露するお祝いの催しを準備なさいました。また,宮内庁幹部職員が準備したお祝いの音楽会も開催されました。平成17年に皇后陛下が古希をお迎えになられた際には,陛下の時と同様,職員によるお祝いの計画と共に,両陛下のお子様方によってご準備になるお祝いの催しが予定されておりました。職員によるお祝いについては,音楽会の開催などが検討されましたが,前年に,二回にわたって開催された天皇陛下の古希をお祝いするための催しに際して,皇太子妃殿下のご出席がさまざまに取り沙汰されたことから,皇后陛下は,このような形のお祝いで同様なことが繰り返されることが,皇太子妃殿下のご負担になることを気づかわれ,出来れば全員が席に着く形のお祝いはご遠慮になりたい旨お申し出になられました。このため,宮内庁幹部職員などによるお祝いとして,平成17年3月12日から4月3日まで,三の丸尚蔵館で,皇后陛下古希記念特別展「皇后陛下のご養蚕と正倉院裂の復元」が開催されました。皇族方によるお祝いに先立つことは職員一同心苦しいことでしたが,両陛下より,お祝いについてはいつという期限のあることではなく,お子様方によるお祝いは,皇太子妃殿下がお元気になられてからであれば一層うれしいとのお気持ちを頂き,行わせていただきました。

その後時間も経過し,お子様方によるお祝いの催しについて,皇后陛下は,今後このために,お子様方に改めて御負担をおかけしてもと,催しをご遠慮になっておられました。しかし,皇太子同妃両殿下,秋篠宮同妃両殿下,黒田様御夫妻の御三家のお気持ちとしては,来年に両陛下が,御即位二十周年及び御成婚五十周年という節目をお迎えになられる前に,是非皇后陛下の古希のお祝いを催されたい希望がおありだったご様子です。そして,この秋に皇后陛下と子供たちとのおふれあいを主題とする写真展を開催する方向で,お子様方皆様のご意見がまとまり,目下関係者の間で検討が進められております。

今般のアエラの記事では,黒田清子様がおひとりでこの展覧会の準備を進められているように記されておりますが,この企画は,あくまでも両陛下のお子様方が進められておられるものです。黒田清子様は,兄宮様方と相談をなさりながら,宮内庁にある古い写真アルバムなどを御覧になりに,折々においでになっています。