令和5年
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このたび、「第45回聴覚障害児を育てたお母さんをたたえる会」が開催され、皆様とお会いできましたことを、大変嬉しく思います。はじめに、本日3つの賞の表彰を受けられる方々に、心からお祝いを申し上げます。また、この会の開催のために力を尽くしてこられた方々、全国各地できこえない子ども、きこえにくい子どもの教育に携わってこられた方々に、深く敬意を表します。
最初に、きこえない子ども、きこえにくい子どもを育てられた保護者の方々へ表彰がございます。受賞される皆様は、嬉しいことも、また大変なこともある中で、お子様に寄り添ってこられたことでしょう。お子様との信頼関係を大切にされながら、心を配り、ともに歩んでこられたと想像しております。お子様にとって皆様は、とても心強い存在であることと思います。お子様が皆様とともに過ごしたかけがえのない時間と思い出は、これからもお子様を支え続けることでしょう。
続いて、「桜内義雄賞」の表彰がございます。今回受賞される方は、教育者として、約30年にわたり活躍してこられました。きこえない子ども、きこえにくい子どもの乳幼児期から、子どもたちと保護者の方々に寄り添い続け、共に考えてこられたことを伺い、感銘を受けました。受賞者が以前にお書きになった学校だよりを読ませていただいた際には、受賞者の、子どもたちと保護者のことを思うあたたかいお気持ちが伝わってきました。この後のご講演を楽しみにしております。
そして、「第17回全国聾学校作文コンクール」金賞受賞者が表彰されます。全国各地の小学生、中学生、高校生から、素晴らしい文章が寄せられました。私も、受賞作全てを読みました。ひとつひとつの作文から、作者が感じたこと、考えたことが伝わってきて、どれも印象に残っています。
3つの賞の表彰を受けられる皆様、改めましておめでとうございます。皆様の今後のお幸せとご活躍をお祈りいたします。
終わりに、きこえないこと、きこえにくいことに対する社会全体の理解がさらに深まり、誰もが安心して暮らせる社会になることを、誰もがより幅広い選択肢を持てる社会になることを、そしてこれらがあたりまえになることを願うとともに、この催しが皆様にとって大切な思い出になることを願い、私の挨拶といたします。
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本日、「公益財団法人日本テニス協会 創立100周年 記念式典」が開催され、皆様にお会いできましたことを、たいへん嬉しく思います。
1922年に「日本テニス協会」の前身である「日本庭球協会」が発足し、この年には男子の全日本選手権が、2年後には女子の全日本選手権が始まりました。そしてこの100年間、テニスは、子どもからお年寄りまでが健康的に体を動かす「生涯スポーツ」として、また、観客をわくわくさせる「観るスポーツ」として、さらに、魅力的な選手が活躍する「競技スポーツ」として、広がってきました。このような普及に貢献してこられた、「日本テニス協会」をはじめとする関係者の皆様に、深く敬意を表します。
私は一昨年に本協会の名誉総裁に就任し、昨年、2つの試合を観戦するとともに、「ビリー・ジーン・キング・カップ」の抽選会に出席することができました。試合を観た際には、プレーする選手の巧みな動きや、ラケットが鋭くボールを打ち返す音の響きに、迫力を感じたことが印象に残っています。また選手や監督、審判員、役員の方々とお話しする機会もいただいた中で、これらの催しが回数を重ねながら、本協会とともに歩んできたことを感じました。
テニスの裾野を広げる取り組みも進んでいます。例えば、「テニピン」と呼ばれるゲームについて、先日教えていただきました。「テニピン」は、小学校の体育の授業で、テニスラケットの購入や扱いの難しさなどを超えて、全員にテニスの面白さを味わってほしいという思いから考案されたそうです。ラケットは段ボールなどで作ることもでき、私もラケットを作成して「テニピン」を楽しみました。ラケットを手にはめ、柔らかいボールを打ちます。より入手しやすく、より扱いやすいラケットで、多くの人が楽しむことにつながると思います。
終わりに、「日本テニス協会」がこれからも、その理念に沿って、「すべての人が健やかで幸福な人生を享受できる」ように貢献を続け、テニスに取り組みたいと思うすべての人が、また、テニスを観戦したいと思うすべての人が、様々な制約を超えて、あらゆる方法で、隔たりなくテニスを楽しめるよう願い、式典に寄せる言葉といたします。
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このたび、第32回 森と花の祭典―「みどりの感謝祭」が開催され、「みどり」に関わる活動に取り組んでおられる皆様とともに出席できますことを、たいへん嬉しく思います。
はじめに、本日表彰を受けられる方々と、苗木と花の特別贈呈を受けられる方々に、心からお祝いを申し上げます。本式典に先立って、皆様が、森林や樹木、花などを大切に思いながら活動していらっしゃることを伺いました。皆様のご努力によって「みどり」が守られ、育てられ、増やされ、活かされていることは、誠に意義深いことと思います。
「みどり」は、私たちに潤いや、安らぎ、豊かさをもたらしてくれるとともに、多くの役割を果たしています。とりわけ、日本の国土の約7割を覆う森林では、木々が大地に根を張り巡らして雨水を蓄え、また、土が流れ出すことを防いでいます。さらに、二酸化炭素を吸収して地球温暖化の防止に貢献するとともに、多様な生き物を育む場となっています。
このように重要な役割を担うかけがえのない「みどり」を、将来へ着実に引き継いでいくことが大切です。そのためには、私たち一人ひとりが、「みどり」への理解を深めることが第一歩ではないでしょうか。本祭典は、「感じよう みどりの恵みと 木のぬくもり」をテーマとして開催されています。本日の式典や、この1か月間行われてきたウェブサイトでの情報発信は、多くの人が、「みどり」に関心を持ったり、実際に花や木に触れたり、森林を訪れたりするきっかけになっていることでしょう。私も、昨年と今年、この祭典に携わることができ、「みどり」の恵みを改めて感じております。
おわりに、この催しに関係していらっしゃる方々をはじめ、全国各地で「みどり」に関わる活動に力を尽くしてこられた方々に深く敬意を表しますとともに、「みどり」を大切にする取り組みが、さらに広がっていくことを願い、「みどりの感謝祭」に寄せる言葉といたします。
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本日、「令和5年度全国都市緑化祭」が、「第40回全国都市緑化仙台フェア」の中心的行事として開催され、皆様とともに出席できますことを、大変うれしく思います。
花と緑は、私たちに、安らぎや癒しをもたらしてくれます。また、地球温暖化の緩和、防災に大切な役割をはたすとともに、多様な生き物をはぐくむ場となっています。このかけがえのない花や緑を、皆様が慈しみ、守り育てていることは、誠に意義深いことと思います。
「杜の都」と呼ばれるここ仙台では、伊達政宗公が城下町を築く中で、植樹を奨励してできた屋敷林が、周辺のみどりと一体になり、まち全体にみどりが広がっていったと伺っております。昨日、仙台に到着し、空に梢を広げる木々の美しい新緑を眺めながら、「杜の都」と呼ばれるゆえんを実感しました。400年以上の時を経て、みどりを大切にする心が脈々と受け継がれてきたことを感じております。
「第40回全国都市緑化仙台フェア」は、メイン会場である「青葉山公園追廻地区」、みどり豊かな「まちなかエリア」、東日本大震災の記憶とみどりの復興を伝える「東部エリア」、そのほか市内の各会場が連携し開催されています。
本フェアの基本理念の1つには、「復興からその先へ、みどりを未来へつなげる」が掲げられています。この催しに先立ち、東日本大震災当時の、そしてその後の、大変な出来事や経験、皆様の思い、復興の状況、これからへの願いなどについて伺いました。震災後、様々な困難の中、日々を重ねてこられたお一人お一人に、深く思いをいたしますとともに、復興のために力を尽くしてこられた皆様に心から敬意を表します。
今回のフェアでは、「杜の都から始まる未来、みどりを舞台に人が輝く」をテーマとし、小さなお子様をはじめ、幅広い年代の方々が会場の花壇づくりなどに参加されたと伺っています。これからも、みどりがあふれる街で、あたたかな交流が続いていく姿を思い描いております。
終わりに、この催しに関係していらっしゃる方々や、このあと表彰を受けられる皆様をはじめ、全国各地で都市の緑化に力を尽くしてこられた方々に深く敬意を表しますとともに、このたびの全国都市緑化祭をひとつの契機として、ここ宮城県から、緑化推進の輪が、さらに大きく広がっていきますことを願い、式典に寄せる言葉といたします。
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本日、「第70回産経児童出版文化賞」の贈賞式が開催され、皆さまにお会いできましたことを、大変嬉しく思います。はじめに、各賞を受賞された皆さまに心からお祝いを申し上げますとともに、これまで児童出版の分野で力を尽くしてこられた皆さまに深く敬意を表します。
本を読むことで、様々な想像をしたり、新しいことを知ったり、考えを深めたりすることができます。夢中になるひとときや、くつろいだ時間を過ごすこと、本を読む時間が心の支えになることもあると思います。幼少期に始まり、生涯にわたって多様な本に接する経験は、大切な宝物になるのではないでしょうか。
「産経児童出版文化賞」は、子どもたちに良質な本と出会ってほしいという願いを込め、幅広いジャンルから魅力的な本を選ぶ役割を担い続け、このたび、第70回の節目を迎えました。本年は4203点の対象作の中から10作品が選ばれました。読書の楽しみの一つは、読んだ人が、それぞれの感想を持てることだと感じます。これから受賞作を読む方の楽しみをお邪魔しないように気をつけながら、各作品についてお話したいと思います。
大賞の『新装版 車のいろは空のいろ ゆめでもいい』は、20年以上前から続いているシリーズの4作目です。タクシーの運転手とお客さんのやりとりから、あたたかな心のつながりが伝わってきます。思わず笑顔になったり、登場人物の悲しみを感じたりしながら読みました。柔らかく、懐かしさのある挿絵は、見る度にやさしい気持ちにさせてくれます。巻末にある、作者が思い出すままに綴った文章を読んだ後、最初からもう一度読み直すと、それぞれの物語が一層心に染み渡りました。
『「オードリー・タン」の誕生』では、幼い頃から様々な困難に直面しながらも決してあきらめず、周囲や社会の人々がそれぞれに抱える問題の背景を理解しようとし、仲間と協力しながら、社会を良くしようと歩み続ける主人公が描かれています。その姿に、勇気づけられる人も多いのではないでしょうか。主人公のことを思い、寄り添う人たちがいたことも、とても大きなことだったと感じました。
『ぼくとお山と羊のセーター』は、作者が、70年近く前に里山で暮らしていたころを描いた絵本です。家で飼っている羊の毛から作られるセーターを楽しみに過ごした春夏秋冬が、温かく力強い絵とともに描かれています。里山の暮らしの香りまでも、伝わってくるように感じました。
『川まつりの夜』は、「おじいちゃん」の家に遊びに来た主人公が、不思議なおまつりに迷い込む物語です。夜空へと泳ぎだす金魚や、踊るザリガニやカエルが、透き通るような色で描かれています。私も幼いころ、家の近くの池で、ザリガニやカエルを飽きずに見つめていたことを思い出しながら読み進めました。
『ひろしまの満月』では、広島郊外の家で長生きをするカメが、小学2年生の子どもに、自分の記憶を語ります。原爆による被害を、現代に生きる子どもたちに、受け止めやすい形で伝えるよう工夫された作品ではないでしょうか。「いのちのあるうちに、だいじなことは、だれかにつたえておかなくちゃ」と思うカメが語る「戦争は、かなしみのもとです」という言葉は、多くの子どもたちに伝えたい切実な思いだと感じました。
『エツコさん』は、6つの短編からなる、記憶をめぐる少し不思議な物語です。認知症になったエツコさんの不安や周囲の心の動きなども、やさしい表現で描かれています。「おばあちゃん、ちゃんとここにいるんだね」とつぶやき、エツコさんの手を握る孫の姿が印象的でした。穏やかな表情の挿絵も魅力的です。
『なりたいわたし』は、学童クラブに通う小学3年生の友情と自立を描いた物語です。主人公は、あこがれの幼なじみやほかの仲間と距離ができてしまう中で、どうすればなりたい自分になれるのかを真剣に考えます。みんなと一緒でなくてもいい、自分は自分、と思ったところから、主人公が自分らしく進む道が開けたように感じました。
『カメラにうつらなかった真実』は、第二次世界大戦中のアメリカで強制収容所に収容された日系人についての写真絵本です。それぞれ異なる立場の3人の写真家が撮影した写真や、絵と文章によって、当時の状況が解説されています。強制収容所で過ごした人々の気持ちや、「善良な市民」であることを示そうと「笑顔を作りました」という言葉が胸に迫りました。
『ことばとふたり』では、言葉のある世界で暮らす生き物と、言葉のない世界で暮らす生き物が、出会い、親しくなっていく様子が、鮮やかでユーモラスな絵とともに表現されています。自分と異なる世界に暮らしてきた誰かと仲良くなり時を共に過ごすことの素敵さを、しみじみと感じました。
奨励賞の『貝のふしぎ発見記』は、貝に秘められた数多くの秘密を発見した気持ちになりながら、興味深く読みました。
本日受賞された皆さま、改めましておめでとうございます。本年も、このように多様な児童書が表彰されますことを大変喜ばしく思います。これからも、良質な本が数多く出版され、広く紹介されていくことを楽しみにしております。
最近は、障害、家庭や経済の状況、図書館へ行くことの難しさなどにより、本を買ったり借りたりすることや、本を読むことに困難を感じている人が、読書を楽しみやすくなる環境を整備するため、色々な取り組みが行われています。このような努力が実を結び、多様な本がより多くの人たちの手に届くことを、誰もが、様々な方法で隔たりなく読書をできる環境になることを願い、贈賞式に寄せる言葉といたします。
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本日、第57回全日本高等学校馬術競技大会が、今年も御殿場市馬術・スポーツセンターにおいて開催され、皆さまとお会いできましたことを、大変うれしく思います。
全国各地区の予選を勝ち抜いて、本大会の出場を決められた皆さま、おめでとうございます。皆さまは、日々、馬との信頼関係を大切にしながら、心をこめて馬の世話をし、様々な練習に励み、多くの課題を乗り越えてきたことでしょう。この後、初めて出会った馬とともに競技にのぞむ際にも、これまで培ってきた経験が生かされることと思います。皆さまが馬と心を通い合わせ、一体となって、積み重ねてきた努力の成果を存分に発揮できるよう応援しております。
今朝は、富士のすそ野が広がる静岡県の美しい景色を味わいながら、ここ御殿場市馬術・スポーツセンターに到着しました。壮大な富士の高嶺と深いみどりに囲まれたこの場所に、本日は、登録選手、馬術部員、応援の方々など、全国から多くの皆さまが集まり、また、地元静岡県の高校生もボランティアとして参加していらっしゃいます。豊かな自然の中で、競技に全力を尽くしたり、観戦したり、大会や選手を支えたりすること、そして、同じ競技に親しむ他校の高校生と出会うことは、きっと貴重な時間になると思います。
終わりに、本大会の開催に向けて力を尽くされた、全日本高等学校馬術連盟ならびに関係された方々に深く敬意を表しますとともに、この大会が、皆さまにとって大切な思い出になることを願い、私の挨拶といたします。
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本日、「第40回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」が開催され、皆様とお会いできましたことを、たいへん嬉しく思います。昨年の「手話スピーチコンテスト」の際は、私は、手話と声を同時に使って挨拶をしていましたが、この後は、手話のみでの挨拶とし、手話通訳の方に、読み取り通訳をお願いします。どうぞよろしくお願いいたします。(※)
※「どうぞよろしくお願いいたします。」は、読み取り通訳を担当する手話通訳者に向けて述べられました。「手話スピーチコンテスト」は、今年、40周年を迎えました。本コンテストは、長年にわたり、手話を勉強する若い人達を励ますとともに、手話への関心を高める上で、重要な役割を果たしてきました。これまでに出場された方々が、その後、手話を磨き続け、様々な分野で活躍されていることを伺い、開催の意義を感じております。
本日は、全国から選ばれた10人の高校生がスピーチを行います。高校生の皆様は、自分の経験や思いを振り返り、考えをまとめ、伝えるために、色々と悩み、工夫をしながら準備をしてこられたことと思います。舞台上でのスピーチは緊張するかもしれませんが、これまで積み重ねてきた練習の成果を存分に発揮できるよう、応援しております。
さて、4年に1度開催される「世界ろう者会議」と「世界手話通訳者会議」が、今年の7月に韓国で開催されました。「世界ろう者会議」は、ろう者の人権や手話の使用を促進することを目的に、「世界手話通訳者会議」は、世界中の手話通訳関係者が互いに協力することを目的に、開催されており、参加者は国際手話などを使ってコミュニケーションをとります。それぞれの催しのホームページで、世界各地の人々が国際手話で語っている短い動画を見て、私も少しでも国際手話を覚えて、世界の人々と挨拶を交わしてみたいと思いました。初めて手話で会話をした時に、新しい人との繋がりができ、自分の世界が広がったと感じたのと同じように、国際手話で、さらに多くの人と繋がり、自分の世界がさらに広がることを想像しています。2年後の2025年には、日本で「東京デフリンピック」が開催されます。「デフリンピック」は、きこえない選手、きこえにくい選手が出場する、4年に1度のスポーツの世界大会です。皆様も、世界各地から集まる人々と、手話でコミュニケーションをとる機会があるかもしれません。
きこえない方、きこえにくい方が生活を送る中では、情報へのアクセス、コミュニケーションなど、様々な困難があると伺っています。そのような中、これらの困難を改善し、きこえない方、きこえにくい方の生活を良い方向に変えていくため、関係者の皆様が努力を重ねていらっしゃいます。このコンテストや様々な活動を通して、手話や、きこえないこと、きこえにくいことに対する社会全体の理解がさらに深まり、誰もが安心して暮らせる社会になることを、誰もがより幅広い選択肢を持てる社会になることを、そしてこれらがあたりまえになることを強く願っております。
終わりに、長年にわたり、「手話スピーチコンテスト」のために力を尽くしてこられた皆様に敬意を表しますとともに、今回のコンテストが皆様にとって素晴らしい思い出となることを願い、私の挨拶といたします。ありがとうございました。
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【内親王殿下にはCOVID-19 に罹患されたことから、9月24日のご予定はお取り止めになりましたが、開会式において内親王殿下がお述べになるご予定であったおことばは、式典の会場とオンライン配信で、手話、要約筆記、音声読み上げによって紹介されました。】
本日は、突然出席することができなくなってしまいました。皆様にお会いすることが叶わず、本当に残念です。今日のために用意していた内容を、ご紹介いただきます。
本日、「鳥取県手話言語条例制定10周年記念 第10回全国高校生手話パフォーマンス甲子園」が開催されましたことを大変うれしく思います。
今回は、「手話パフォーマンス甲子園」が初めて開催されてから10回目という節目の大会です。
この10年間、主催者や、高校生、ボランティアなど、多くの方々が心を込めて大会を支えてこられました。これまで大会を支えてこられた皆様に深く敬意を表します。私は、10年前の「第1回手話パフォーマンス甲子園」で、思いのこもった素晴らしいパフォーマンスを観て、とても感銘を受けました。その後も、出席した1つ1つの大会が、どれもとても大切な思い出として心に残っています。本年の予選には、今までで最も多い69チームが参加しました。その中から選ばれた15チームの皆様、おめでとうございます。皆様が、今日のために、日々準備を重ねてこられた中では、嬉しいことも、大変なこともあったと思います。仲間と共に舞台を作り上げたことや、目標に向かって励んだ経験は大切な宝物になったのではないでしょうか。この後の手話パフォーマンスで、これまでの努力の成果を十分に発揮し、最高のパフォーマンスができるよう応援しております。
鳥取県は、10年前に、全国で初めて手話言語条例を制定しました。その後、手話言語を通じた共生社会を目指して、学校、職場、地域で、手話言語を普及するための様々な取り組みを行ってきました。9月16日から今日までの1週間は、「手話で広がるエンターティンメント」をテーマとして、様々な人が手話に出会い、誰もが楽しむことができるイベント「とっとり手話フェス」も開催されています。
様々な取り組みやこの大会を通して、手話言語や、きこえないこと、きこえにくいことに対する社会全体の理解がさらに深まり、誰もが安心して暮らせる社会になることを、誰もがより幅広い選択肢を持てる社会になることを、そして、これらがあたりまえになることを願っています。終わりに、手話パフォーマンスをきっかけにできた交流の輪がますます広がっていくことを、また、この大会が皆様にとって素晴らしい思い出となることを願い、私の挨拶といたします。ありがとうございました。
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本日、「女子大生誕生110周年・文系女子大生誕生100周年記念式典」が開催され、皆様にお会いできましたことを大変うれしく思います。
この催しに出席するにあたり、東北大学からいただいた資料や書籍、関係する方々のお話をはじめとする様々な情報に触れたことは、私にとって、とても貴重な機会でした。その際に学んだことを含め、お話させていただきます。
東北大学は、1907年に、日本で3番目の帝国大学として設立されました。その当時、帝国大学に入学できたのは、旧制高等学校の出身者である一部の男性に限られ、女性は入学できませんでした。そのような状況の中、設立から数年後、優れた学術研究による社会貢献を目指していた東北大学は、多様な人材を求めるために、旧制高等学校の出身者以外にも受験資格を広げ、その中に女性も含まれていました。今から110年前の1913年、帝国大学として初めてのことでした。男性に限定されていた受験資格を女性にも拡大するという方針には、当時の政府から疑問が出されました。それでも優秀な学生を集めるため、東北大学が、女性を受け入れるという方針を実行したことは、大切な一歩だったと感じます。
こうして3人の女性が、東北大学で化学と数学を学び始めました。この時に入学した黒田チカさんは、後に、玉葱に含まれる成分が血圧を下げる作用を持っていることを発見なさいました。丹下ウメさんは、ビタミンに関する研究で農学博士の学位を授与されました。
また、1923年、東北大学に法文学部が設置された際には、女性の学生も心理学と哲学を学び始めました。さて、日本の大学生に占める女性の割合は、2022年は45.6%でした。しかし、専攻分野によって女性の割合は大きく異なり、理工系はとても低い状況です。なぜでしょうか。
2018年のOECDの学習到達度テストにおける、高校1年生の数学リテラシーの点数を比べると、日本の女子の平均は522点で、日本の男子の平均よりわずか10点低いものの、OECDの男子の平均より30点も高かったそうです。また、科学リテラシーの点数では、日本の女子の平均と男子の平均に統計的な有意差はありませんでした。ところが、2021年時点で、大学に進学する人に占める女性の割合は、自然科学分野では、36カ国の平均52%に対し日本は27%で、工学分野では、36カ国の平均26%に対し日本は16%しかありませんでした。せっかくの高い能力が十分に生かされていないことは、残念です。
女性が理系を選びにくい背景の一つには、社会の作り出す雰囲気があると言われています。例えば、心理学の研究で、難易度の高い数学のテストを行う前に「今までこのテストでは、成績に性別で差があった」と伝えた場合、女性の平均点は男性よりも低く、「成績に性別で差はなかった」と伝えた場合、女性の平均点は男性と同等だったという結果があります。このように、周囲からの声かけが、女性の理系科目に対する意欲や成績を低下させてしまうことがあるそうです。しかし、「女性は理系科目が苦手」ということはありません。今回は東北大学が力をいれている活動の一つである理系分野での女性の活躍に関係することを取り上げました。しかし、偏見が作り出す社会の雰囲気や圧力は、あらゆる状況で数多く存在します。理系に関するものや、女性に対するものだけではありません。そして、そうした雰囲気や圧力が、社会が個人の可能性や選択肢を制限したり、個人が自分自身の可能性や選択肢を制限したりすることにもつながっていると感じます。
東北大学は、このような中、現状をより良い形に転換するために、積極的に取り組んでおられます。例えば、「サイエンス・アンバサダー」という取り組みでは、大学院生が科学の楽しさを一般市民や若い世代に伝える活動をしています。さらに、東北大学は昨年、「東北大学ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン推進宣言」を発表しました。そこでは、ジェンダー、年齢、障がい、民族などに関わる無意識のバイアスを払拭する啓発活動を実施し、意識改革を行うとされています。全ての学生や教職員が能力を最大限発揮できる環境を提供し、多様な構成員の誰もが歓迎され、支援され、評価される組織を実現するという目標が、強く印象に残っています。同質な集団で、同じような考え方ばかりを共有するのではなく、いろいろな人が力を発揮し、意見を交換できる環境であることは、非常に大切です。このような環境では、新しい視点や価値観を歓迎し、あたりまえと感じていたことに疑問を持って、これまでになかったものを見出し、つくり出すことができると思います。また、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの理念を持った場所で育った人材は、この理念を生かしながら様々な形でリーダーシップをとり、新たな人材を育成し、この理念を社会全体に広めていくことができると思います。
この分野で力を尽くしてこられた方々に深く敬意を表しますとともに、この度受賞される方々に心からお祝いを申し上げます。
このような取り組みが、ますます進み、広がっていき、誰もが安心して暮らせる社会になることを、誰もがより幅広い選択肢を持てる社会になることを、そしてこれらがあたりまえの社会になることを心から願っております。終わりに、皆様のご努力が実を結び、より良い未来につながることを願い、式典に寄せる言葉といたします。ありがとうございました。
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本日、「ガールズメッセ2023」が開催され、皆様とお会いできましたことを、たいへん嬉しく思います。
このガールズメッセは、ガールスカウトの日頃の活動の集大成として、今年は、特にリーダーシップを発揮することや、理科、数学、工学系の分野で活躍することに注目し、「次世代を担う少女と女性が自分の可能性を発揮できる社会環境を作り上げること」を目指して開催されています。
午前中には、小学生を対象として、「ロボットを作ろう」と「インターネットの安全を学ぼう」のプログラムが開催されました。私もこれらのプログラムの一部を見せていただき、参加者が真剣に取り組む様子に触れることができました。子どもの時からこのようなプログラムに参加することは、広い視野で未来を思い描き、将来の選択肢を増やすとともに、多様化する現代社会で自分に起こりうる様々なことに対応できる力を身につけることにつながると感じます。
またこの後は、「コミュニティアクション チャレンジ100アワード」の表彰や活動発表が行われます。この賞では、「少女と女性が自分らしく生きられる社会」の構築に向け、コミュニティに変化をもたらした活動が表彰されると伺っております。このたび受賞される方々に、心からお祝いを申し上げます。この催しに出席するにあたっていただいた資料と説明から、それぞれの受賞グループが、今ある問題を認識し、それを解決するためにどうしたらよいか考え、積極的に行動されたことが伝わってきました。この後の活動発表で、より詳しくお話を伺いたいと思っています。
私は、ガールスカウトの活動に参加するたびに、社会の様々な問題に対して声を上げ、仲間と協力して解決を目指し、自分たちが社会を良くするという、参加者の強い気持ちを感じてきました。社会の中では、大人から子どもへ、無意識なものも含め、偏った思い込みが伝わっていることが多々あると感じます。そのようなことがないよう、私自身も気をつけようと思うと同時に、ガールスカウトの活動が、次世代を担う子どもたちがジェンダーにとらわれず自分の思い描いた未来に向かっていくことに繋がるよう願っております。
今後、ジェンダー平等が達成されて、誰もが安心して暮らせる社会になることを、誰もがより幅広い選択肢を持てる社会になることを、そしてこれらがあたりまえの社会になることを心から願っています。
終わりに、この催しが皆様にとって大切な思い出になるとともに、皆様のご活動が素晴らしい未来につながることを願い、「ガールズメッセ2023」に寄せる言葉といたします。ありがとうございました。
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本日、「第6回 みどりの『わ』交流のつどい-都市の緑三賞表彰式-」が開催され、皆様にお会いできましたことを大変うれしく思います。
みどりは、私たちに、潤いや安らぎ、季節の移ろいを感じさせてくれます。また、気候変動やヒートアイランド現象を緩和し、多様な生き物を育み、防災にも大切な役割を果たしています。
本日は、このようなみどりを育て、守り、活かす取り組みが表彰されます。会場にお集まりの皆様を含む、各地の受賞団体で日々活動してこられた皆様に、心からお祝いを申し上げます。
この催しに先立ち、受賞した活動についての資料を読み、ご説明を伺いました。新しい形で人々が参加できる活動、独自の方法による森の保全、子どもからお年寄りまで幅広い世代が交流できる場所づくり、多様な生き物を呼び込める緑化技術など、皆様の取り組みに込められたそれぞれの思いや工夫を感じました。街なかでも、郊外の里山でも、学校や工場、病院や施設などでも、みどりを通じて人と人とがつながり、今までにないアイディアが生み出されていく様子が目に浮かびます。本日のつどいは、全国各地で様々な立場からみどりのまちづくりを進めていらっしゃる皆様が一堂に会する、大変貴重な機会です。活動を共にする新たな仲間との出会いや、今後のさらなる活動の発展に繋がっていく有意義な時間になることと思います。終わりに、本行事の関係者をはじめ、みどり豊かなまちづくりのために力を尽くしてこられた方々に、深く敬意を表しますとともに、「みどりの『わ』」がより一層広がっていくことを願い、式典に寄せることばといたします。