本日,全国赤十字大会に出席し,日ごろ赤十字活動にたゆみない努力を続けておられる皆様と親しくお会いできますことを,大変うれしく思います。
赤十字は,国際的な強い
今日,世界の各地ではいまだ紛争が絶えず,また,自然災害に苦しむ人々も多く,赤十字に寄せられる人道的援助の期待と要請は,今後もますます高まっていくものと思われます。
新しい世紀が,より多くの人々にとり平和で幸せなものとなりますよう,皆様が従来にも増して赤十字の尊い使命に思いを致され,国の内外において,一層の活動を進められますことを切に希望いたします。
この度,寺本松野さんと,石本茂さんのお二人が,赤十字国際委員会から,看護婦として最高の名誉であるフローレンス・ナイチンゲール記章を贈られました。お二人は共に,戦時における傷病者の看護に尽くされ,多くの人々の命を守られました。寺本さんはその後,結核に苦しむ人々への長期にわたる
ここにお二人の,長年にわたる看護への献身とたゆみない努力に対し,深く敬意を表し,受章をお祝いいたします。
受章されたお二人の貴い豊かな看護の心が,同じ道を歩む人々に受け継がれ,不安や孤独の中で病み苦しむ人々の看護に生かされてまいりますことを,またこの機会に,看護に携わる多くの人々が,皆,体を大切にし,今後ともこの道に力を尽くしてくださることを願い,本日の言葉といたします。