奈良国立博物館における『第75回正倉院展』開催のお知らせ

 『第75回正倉院展』が、令和5年10月28日(土)から11月13日(月)まで、奈良国立博物館において開催されます。

正倉院事務所からは、60件の宝物を出陳します。聖武天皇御遺愛の品であり、「国家珍宝帳(こっかちんぽうちょう)」(※1)冒頭に記載のある「九条刺納樹皮色袈裟(くじょうしのうじゅひしょくのけさ) 第1号」が、その包み(「御袈裟幞袷(おんけさのつつみのあわせ) 第2号」)や袈裟を納めるための箱(「御袈裟箱(おんけさのはこ) 第1号」)と共に出陳されます。

また、様々な鳥や草花、蝶などが金銀泥で左右対称に描かれた「碧地金銀絵箱(へきじきんぎんえのはこ) 第25号」や、華麗な造形と装飾が施された供物台「蘇芳地金銀絵花形方几(すおうじきんぎんえのはながたほうき) 第3号」のほか、聖武天皇一周忌斎会の際に灌頂幡(かんじょうばん)(※2)の脚先(きゃくさき)を飾った「赤地鴛鴦唐草文錦大幡脚端飾(あかじおしどりからくさもんにしきのだいばんのきゃくたんかざり) 第8号」など、今なお色彩豊かな宝物が出陳されます。

史料では、東大寺創建に尽力し初代別当となった良弁や、孝謙天皇に重用された道鏡らの署名が残る「正倉院古文書正集(しょうそういんこもんじょせいしゅう) 第7巻」、平安時代の常陸国の戸籍様文書を整理した「正倉院塵芥文書(しょうそういんじんかいもんじょ) 第32巻」などが展示されます。


※1 光明皇后が聖武天皇の遺愛品を東大寺大仏に献納した際の目録。

※2 寺院の堂内や屋外で吊り下げて使用する大型の幡(旗)。


         
碧地金銀絵箱
「碧地金銀絵箱 第25号」
蘇芳地金銀絵花形方几
「蘇芳地金銀絵花形方几 第3号」
赤地鴛鴦唐草文錦大幡脚端飾
「赤地鴛鴦唐草文錦大幡脚端飾 第8号」
名称   『第75回 正倉院展』
主催   奈良国立博物館
会場   奈良国立博物館 東新館・西新館
     奈良市登大路町50(奈良公園内)
     電話 NTTハローダイヤル 050-5542-8600
会期   令和5年10月28日(土)~11月13日(月)
出陳宝物 九条刺納樹皮色袈裟 第1号 以下60件(初公開宝物7件)

詳細は奈良国立博物館ホームページ(別ウインドウで外部サイトが開きます)