平成23年7月21日
御料牧場に関する,3月11日以降の事実関係は以下のとおりでした。
(1)御料牧場では,3月11日の大震災により乳製品関係の機器(原乳滅菌機,自動瓶詰機,発酵品生産機)及び肉加工機(缶打ち機,燻製製造機,加熱機器)が損傷した結果,6月下旬まで,乳製品及び肉加工製品(ハム,鶏燻製,ベーコン,ソーセージ等)の生産は一切停止しました。
(2)この間,3月25日に,被災者のために肉加工品,さつまいも及び新鮮な鶏卵の提供が行われましたが,肉加工品はすべて震災以前に生産された製品であり,さつまいもは,すべて前年秋に収穫された物でした。また,その後,4月末に被災者への製品提供が終了するまでの間,5回にわたって被災者のために新鮮な鶏卵の提供が続けられました。
なお,この間,原乳滅菌機の損傷のため,毎日搾乳されている原乳は,家畜の飼料として使用するもの以外は,全て廃棄せざるを得ませんでした。
(3)一方,震災から3月30日までの間は,道路事情が悪かったため,御料牧場から皇室への食品提供は停止されていましたが,3月30日から,皇室のために,バター類の乳製品,肉加工品,鶏卵,野菜類(パセリ,レタス,大根,トマト等)等の提供が再開されました。この内,バター類の乳製品及び肉加工品はすべて震災以前に生産された製品でした。
(4)以上を要するに,御料牧場から被災者及び皇室に提供された肉加工品は,全て震災以前に生産された製品であり,また,震災後も御料牧場での生産が続いていた鶏卵は,被災者,皇室の双方に提供されました。