公表事項

皇太子妃殿下のお誕生日に際しての東宮職医師団見解

平成27年12月9日

皇太子妃殿下におかれましては,これまで東宮職医師団として説明して参りました基本的な考え方を踏まえながら,本年も引き続きご病気ご治療を継続していただいております。

妃殿下には,本年も,東宮職医師団とご相談されながら,妃殿下ご自身のご努力と工夫により体調を調えられ,東宮御所内外での公的なご活動を少しずつ着実に重ねてこられました。7月のトンガご訪問や10月の福島県行啓及び鹿児島県行啓などを務められたほか,秋の園遊会には冒頭ご出席になられ,また,国賓行事へのご出席を始め,近年お出ましになられた公的な行事には引き続きお出ましになられるようご努力なさっておられます。また,東宮御所内での行事についても,可能なものについてはご出席を重ねておられます。このように公的なご活動を少しずつ着実に積み重ねていらっしゃることは,妃殿下にとってもご自信につながり,望ましいことと考えております。

妃殿下には,また,学習院中等科での生活にもお慣れになった御様子の愛子内親王殿下の御成長を見守り支えていらっしゃいます。

妃殿下には,このように,少しずつご活動の幅を広げられながら,着実に快復してこられています。同時に,妃殿下には,まだご療養中であり,行事が続いた場合にはお疲れが出ることもおありになります。東宮職医師団としましては,妃殿下が公私にわたるお出ましを積み重ねられていることは望ましいことであると考えておりますが,公的なご活動につきましては,引き続き妃殿下のお気持ちやお考えを伺いつつ,ご活動の内容,ご負担,ご体調などを専門的に勘案しながら対応をその都度考えていきたいと思います。また,私的なご活動につきましては,拡充していっていただくことが大切だと考えております。

これまでも説明して参りました通り,妃殿下のご快復は着実に進んでいるものの,ご体調にはなお波がおありであり,まだ快復の途上にいらっしゃいます。こうした中で,過剰な期待を持たれることは,かえって逆効果となり得ることを引き続きご理解頂ければと思います。今後とも,周囲の方々の理解と支援を受けながら,ご治療を続けられることが大切です。皆さまにおかれましても,引き続き温かい目で見守っていただきたくお願い申し上げます。