天皇陛下は,御即位20年の記念の年をお健やかに迎えられました。御成婚50年の記念の年でもあった平成21年,天皇皇后両陛下は,国内外の多くの方々から寄せられた祝意に深く感謝されて応えられました。
当館では,本年7月より,御成婚50年と御即位20年のお慶びを記念して,これまでに御成婚,御即位,そして御日常をテーマとし,それぞれに
第4期では,国内各地の御訪問について,都道府県知事からその機会に贈られた品を通して紹介します。両陛下は,国と国民の現状を理解され,国民と気持ちを分かち合うことをとても大切にされて,国内各地の御訪問に努めておられます。御即位後,15年ですべての都道府県を巡られ,各地の人々にお心を寄せてこられました。
また,第5期では,諸外国との御交際を紹介します。両陛下の国際親善のお務めは,各国への御訪問のほか,来日される国賓を始めとする各国元首,首脳らとの御会見・御引見など,実に多彩です。
両陛下は,こうした国内外の御訪問などを,御成婚以来,お二人でお心を込めて務めてこられました。そうしたお二人の御活動が,多くの人々に親しまれる今日の皇室を形作っているとも言えるでしょう。
今回の展覧会では,両陛下の深い御理解のもと,多くの貴重な品々を御出品いただきました。この機会に,多くの方々に,これまでの両陛下の御足跡と,お心に触れていただければと思います。
両陛下は,国内各地をご訪問され,各地の人々と触れあう中で,国と国民の姿をお知りになることを,とても大切になさっています。皇太子の時代から積極的に各地をご訪問されていましたが,御即位の後には,15年で47都道府県全てをお訪ねになりました。毎年,全国植樹祭,国民体育大会(秋季大会),全国豊かな海づくり大会にご出席のための3回の地方行幸啓があるほか,地方事情ご視察などの行幸啓もあり,その際には,あわせて地元の福祉・文化・産業施設などもお訪ねになります。
また,大きな災害が発生した際には,現地事情が許し次第,被災地に赴かれて犠牲者を悼み,被災者を慰め,救援活動に携わる人々を励まされました。そして,その後の復興状況にも関心をお寄せになり,お見舞い,ご視察にもなりました。
さらに,戦争の犠牲者を悼み,毎年,全国戦没者追悼式の式典にお出ましになるほか,戦後50年には慰霊のために硫黄島や広島などの各地にも赴かれました。
第4期では,こうしたご訪問等において,各都道府県知事からその記念にと献上された品々や,お心をかけておられる被災地に縁の品を紹介します。
<主な展示品>
両陛下をはじめ,皇族方がなされる国際親善のご活動は多彩ですが,両陛下のお務めはその中核となる重要なものです。諸外国への公式なご訪問をはじめ,国賓や公賓として日本を訪れる外国の国王,王族,大統領などのご接遇,その他の外国要人らとのご引見のほか,外国元首とのご親書やご親電の交換など,様々です。
両陛下の外国ご訪問は,御即位後は32カ国,皇太子の時代を含めれば50カ国以上に上ります。ご訪問の際には,その国の元首をはじめとする各界の様々な人々とお会いになり,産業,文化,社会福祉などに関わる施設を数多くお訪ねになります。ご訪問の場所ではもちろんのこと,沿道の人々とも交流されて,お出かけになられた先々で歓迎にこたえられます。
第5期では,外国ご訪問,また,日本を訪れる賓客からのご贈進品,献上の品々を通して,両陛下のこれまでの国際親善のご様子を紹介します。
<主な展示品>