皇居東御苑花だより(令和2年9月4日)

令和2年9月4日
写真 説明
アメリカヤマボウシ(実)(ミズキ科)
〇アメリカヤマボウシ(実)(ミズキ科)Cornus florida
別名をハナミズキとも言います。米国東海岸からメキシコにかけて分布し,日本には明治中期に渡来しました。1912年に当時の東京市長尾崎行雄がワシントンにサクラを送り,その返礼に東京に贈られた木としてよく知られています。高さ5~12mになり,よく分枝します。秋に美しく紅葉し,枝先につややかな深紅色の実をつけます。
ススキ(イネ科)
〇ススキ(イネ科)Miscanthus sinensis
別名をカヤともいいます。平地や山地の日当たりの良い場所に普通に見られる大形の多年草です。大きな株をつくって群生します。高さ1~2m,花穂は長さ20~30cmで2個ずつ対となった小穂を密につけ,白色又は黄褐色,ときには紫色を帯びます。秋の七草のひとつで,古名の尾花は花穂の姿によります。
コムラサキ(実)(シソ科)
○コムラサキ(実)(シソ科)Callicarpa dichotoma
別名をシキブともいいます。山麓や原野の湿地にまれに生え,高さ1~1.5mになります。枝は紫褐色で細く6~7月,長さ約4mmの淡紫色の花を多数つけます。果実は直径約3mmの球形で,きれいな紫色に熟します。
シロミノコムラサキ(実)(シソ科)
○シロミノコムラサキ(実)(シソ科)Callicarpa dichotoma f. albifructa
別名はシロシキブ,またはシロタマコシキブとも呼ばれます。紫色の実をつけるコムラサキの変種で,高さ1~2mになります。枝は細くてしだれ,6~7月に約4mmの白色の花を多数つけます。果実は直径約3mmの球形で,真っ白に熟します。
○キョウチクトウ(キョウチクトウ科)
○キョウチクトウ(キョウチクトウ科)Nerium oleander var. indicum
インド原産で江戸時代に渡来したといわれ,公害に強い花木として都会や工場の多い場所の緑化に広く用いられています。高さ3~4mになり,よく枝分かれします。花期は6~9月と長く,枝先に直径4~5cmの花を多数つけます。花色は,淡紅色のほか,白,紅色等があります。有毒植物です。
カイコウズ(マメ科)
○カイコウズ(マメ科)Erythrina crista-galli
江戸時代に渡来し,暖地で庭木や街路樹として植えられています。6月頃から,枝先に深紅色の長さ5cm程度の蝶形花を咲かせます。
オミナエシ(オミナエシ科)
○オミナエシ(オミナエシ科)Patrinia scabiosaefolia
秋の七草のひとつとして有名です。日当たりのよい草原などに生える多年草で,高さ1m内外になります。7~10月に,黄色の小さな花を多数つけます。
ツリガネニンジン(キキョウ科)
○ツリガネニンジン(キキョウ科)Adenophora triphylla var. japonica
サイヨウシャジンの変種で日本全土に普通に生える多年草です。根は肥厚して白く,薬用となります。茎は30~100cmになり,全体に毛があります。夏から秋にかけ枝先に円錐花序をつくり,鐘形で先が5裂した青紫色の花が下向きに咲きます。
センニンソウ(キンポウゲ科)
○センニンソウ(キンポウゲ科)Clematis terniflora
日本全土の野原などに生育する木質のつる性植物です。8~9月,葉のわきに直径2~3cmの白色の花を多数つけます。有毒植物です。
シラヤマギク(キク科)
○シラヤマギク(キク科)Aster scaber
山地や丘陵などに普通に見られる,高さ1~1.5mの多年草です。茎や葉にはザラザラした毛が生えています。8~10月,直径2cmほどの白い花をつけます。春の若苗は,ヨメナに対しムコナと呼んで食用にもなります。
ヒツジグサ(スイレン科)
○ヒツジグサ(スイレン科)Nymphaea tetragona
池沼に生える多年生の水草です。多数の根生葉を出し,葉は水面に浮かび光沢があります。6~9月に白色の清楚な花が1個開きます。和名は未草で,未の刻(午後2時)に開くことによります。
ノシラン(キジカクシ科) width=
○ノシラン(キジカクシ科)Ophiopogon jaburan
海岸近くの林の中に生える多年草です。葉は線形で長さ30~80cm,幅7~15mm,深緑色で厚く光沢があり,ふちがざらつきます。花茎は高さ30~50cmあって,7~9月,白色または淡紫色の花を密につけます。  
ヤブラン(キジカクシ科))
○ヤブラン(キジカクシ科)Liriope muscari
山地の木陰に生える多年草です。根茎は太く短いです。葉は線形で長さ30~50cm,深緑色で光沢があります。8~10月,高さ30~50cmの花茎に,淡紫色の小さな花を多数つけます。果実は種子が露出し,直径6~7mmで紫黒色に熟します。和名はやぶに生え,ランの葉に似ていることによります。

参考図書:山渓カラー図鑑「日本の樹木」,山渓カラー図鑑「日本の野草」(山と渓谷社)

日本の野生植物(平凡社)

写真:宮内庁