皇居東御苑花だより(令和2年6月5日)

令和2年6月5日
写真 説明
ガクアジサイ(アジサイ科)
○ガクアジサイ(アジサイ科)Hydrangea macrophylla f. normalis
暖地の海岸沿いに生えるほか,古くから園芸種化されています。高さ2mほどになり,6~7月に,枝先に小形の両性花多数と装飾花をつけます。花の色は,淡紅色,淡青紫色,紫色,まれに白色など多様です。
ヒメシャラ(ツバキ科)
○ヒメシャラ(ツバキ科)Stewartia monadelpha
山地に生え高さ15~20mになります。樹皮は淡赤褐色で薄くはがれます。6~8月,葉腋に直径約2cmの花が開きます。
ホタルブクロ(キキョウ科)
○ホタルブクロ(キキョウ科)Campanula punctata var. punctata
各地の山野に普通に見られる多年草です。6~7月,紅色または白色の花をつけます。チョウチンバナ,トッカンバナなど多くの呼び名で親しまれていますが,ホタルブクロの名もちょうちんの昔の呼び名「火垂る袋(ホタルブクロ)」によるといわれます。一般にはこの花のなかにホタルを入れて遊んだことから名づけられたとの説があります。
ナツツバキ(ツバキ科)
○ナツツバキ(ツバキ科)Stewartia pseudocamellia
別名はシャラノキといいます。山地に生え,高さ10~20mになります。樹皮は帯黒赤褐色で薄くはがれます。6~7月,葉腋に直径5~6cmの白い花が開きます。
アジサイ(アジサイ科)
○アジサイ(アジサイ科)Hydrangea macrophylla form.macrophylla
ガクアジサイの両性花がすべて装飾花に変わったもので,古くから栽培されています。高さ1.5mほどになります。6~7月に,枝先に直径約3~6cmの装飾花を球状につけます。淡い青紫色の花弁のように見えるのは萼片で,花弁はごく小さく,雄しべと雌しべともありますが,結実はしません。
タイサンボク(モクレン科)
○タイサンボク(モクレン科)Magnolia grandiflora
北米中南部原産で,1873年に渡来しました。高さ10~20m,葉は長さ12~15cmの長楕円形の革質で特徴があります。5~6月,直径12~15cmの芳香のある白い花が咲きます。花弁は6個,まれに9~12個あります。
サンゴジュ(レンプクソウ科)
○サンゴジュ(レンプクソウ科)Viburnum odoratissimum var. awabuki
沿海地の山地に自生するほか,広く植えられます。高さは普通5~6m,大きいものは15mにもなります。葉は対生し,長さ8~20cmの長楕円形です。6~7月,枝先に大形の円錐花序をだして,白い花を多数つけます。核果は長さ7~8mmの楕円形で,赤色から藍黒色に熟します。
ナンテン(メギ科)
○ナンテン(メギ科)Nandina domestica
暖地の山地に野生もありますが,庭木としてよく植えられています。茎は叢生し,高さ約2mになります。5~6月,大型の円錐花序をだし,白い花を多数つけます。果実は球形で11~12月に赤く熟し,せき止めの薬として利用されます。
シモツケ(バラ科)
○シモツケ(バラ科)Spiraea japonica
日当たりのいい草地や礫地などに生え,高さ0.2~1mになります。5~8月,枝先の複散房花序に直径3~6mmの花が多数開きます。
サイハイラン(ラン科)
○サイハイラン(ラン科)Cremastra appendiculata
山地の木陰などに生える多年草です。地中にラッキョウ大の偽珠根があります。葉は1枚つき,5~6月に30~40cmの花茎をだし淡紫褐色の花を10~20個つけ,一方にかたよって下向きに咲きます。和名は采配蘭で,昔,戦場で指揮をとるのに使った采配に見立ててつけられました。
アサザ(ミツガシワ科)
○アサザ(ミツガシワ科)Nymphoides peltata
北海道を除いた各地の池や沼に生える多年生の水草です。根茎は水底の泥の中を横にはいます。葉は卵形または円形で長い柄があり,水面に浮かびます。葉の脇から数本の花茎を出し,黄色の花が開きます。
カシワバアジサイ(ユキノシタ科)
○カシワバアジサイ(ユキノシタ科) Hydrangea quercifolia
北アメリカ東南部に自生する落葉低木で,葉の形がカシワに似ていることから名付けられました。円錐になる花も30cm以上になり,5月~7月に真っ白な花を付けます。
ムラサキシキブ(シソ科)
○ムラサキシキブ(シソ科)Callicarpa japonica vat.japonica
山野に生え,高さ2~3mになります。6~7月,淡紫色の花を多数つけます。果実は直径3~4mmの球形できれいな紫色に熟し,秋も深まり葉が落ちた後も残ります。幹はまっすぐで強いので,道具の柄や杖などに用いられ,昔から親しまれてきました。

参考図書:山渓カラー図鑑「日本の樹木」,山渓カラー図鑑「日本の野草」(山と渓谷社)

日本の野生植物(平凡社)

写真:宮内庁