皇居東御苑花だより(令和元年9月27日)

令和元年9月27日
写真 説明
ヒガンバナ(ヒガンバナ科)
○ヒガンバナ(ヒガンバナ科)Lycoris radiata
別名はマンジュシャゲともいい,人里に近いところに群生する多年草です。昔中国から渡来したものが広がったといわれています。高さ30~50cmの花茎に赤色の花を輪状につけます。花のあと,線形の葉を広げ,他の草が枯れている冬の間に球根に養分を蓄えます。和名は彼岸のころ花が咲くのでつけられました。苑内にはシロバナマンジュシャゲもあります。
ガマズミ(実)(スイカズラ科)
○ガマズミ(実)(スイカズラ科)Viburnum dilatatum
各地の山野に普通に生え,高さ2~4mになります。昔から人々の生活と結びつきが深く,地方名も多くあります。5~6月に,枝の先端から小さな白い花を多数開きます。9~10月に実が赤く熟し,霜が降りる頃になると,白い粉をふいて甘くなり,食べられます。
オトコヨウゾメ(実)(スイカズラ科)
○オトコヨウゾメ(実)(スイカズラ科)Spiraea prunifolia
別名をコネソともいいます。山野の日あたりのよいところに生え,高さ2mくらいになります。4~6月,枝先から淡紅色を帯びた白い花が5~10個垂れてつきます。9~10月になると,核果は赤く熟し,垂れ下がります。
マヤラン(ラン科)
○マヤラン(ラン科)Cymbidium nipponicum
常緑広葉樹林下に生える腐生植物です。高さ10~30cmで,7~8月にかけて白色で紅紫色を帯びた1.5cmほどの花をつけます。和名は,最初の発見地,神戸市麻耶山にちなみます。
シモバシラ(シソ科)
○シモバシラ(シソ科)Keiskea japonica
関東地方以西において山地の木陰に生える高さ40~70cmの多年草です。9~10月,枝の上部の葉のわきに片側だけに花をつけた総状の花序を出し,白色で小形の花をたくさんつけます。冬になると,枯れた茎に霜柱のような氷の結晶ができるので,この名があります。
シラヤマギク(キク科)
○シラヤマギク(キク科)Aster scaber
山地や丘陵などに普通に見られる,高さ1~1.5mの多年草です。茎や葉にはザラザラした毛が生えています。8~10月,直径2cmほどの白い花をつけます。春の若苗は,ヨメナに対しムコナと呼んで食用にもなります。
アキノノゲシ(キク科)
○アキノノゲシ(キク科)Lactuca indica
山野に生える1~2年草です。茎は直立して,高さ1.5~2mほどになります。8~11月に直径約2cm程度の淡黄色の花を多数つけます。花は昼間に開き,夜にはしぼみます。
ナンテンハギ(マメ科)
○ナンテンハギ(マメ科)Vicia unijuga
高さ50~90cmになる多年草です。木質の太い根茎を持ち,6~10月に紅紫色の蝶形の花を多数つけます。
カシワバハグマ(キク科)
○カシワバハグマ(キク科)Pertya robusta
山地の林内によく生える高さ30~70cmの多年草です。根茎は横に這い,茎は直立して枝分かれしません。9~11月,茎の上部に白っぽい頭花を穂状につけます。名前の由来となったハグマ(白熊)とは,ヤクの尾の毛のことで,払手(ほっす:僧が法事の時に持つはたきに似た仏具)などに使われます。
ミヤマシキミ(実)(ミカン科)
○ミヤマシキミ(実)(ミカン科)Skimmia japonica
林下に生え,高さ0.5~1mになります。葉は枝先に集まって互生し,皮質で表面に光沢があります。3~5月,枝先に円錐花序に直径5~6mmの白い花を密につけます。果実は直径8~9mmの球形で紅色に熟しますが,有毒で雌雄異株です。
ノダケ(セリ科)
○ノダケ(セリ科)Angelica decursiva
山野の林内や林縁などに普通に生え,高さが0.8~1.5mになります。茎は暗褐色を帯び,葉は3出羽状複葉で柄があります。8月から11月にかけて,暗紫色もしくは白色の花をつけます。
ヒツジグサ(スイレン科)
○ヒツジグサ(スイレン科)Nymphaea tetragona
池沼に生える多年生の水草です。多数の根生葉を出し,葉は水面に浮かび光沢があります。6~9月に白色の清楚な花が1個開きます。和名は未草で,未の刻(午後2時)に開くことによります。
フジカンゾウ(マメ科)
○フジカンゾウ(マメ科)Desmodium oldhamii
山野の林内に生える多年草です。高さ50~100cmになり,全体にまばらに毛が生えています。8~9月,茎の先端と葉のわきから花序をだし淡紅色で長さ8mmほどの蝶形花が多数咲きます。節花は2節あります。和名は花がフジで,葉がカンゾウに似ていることによります。

参考図書:山渓カラー図鑑「日本の樹木」,山渓カラー図鑑「日本の野草」(山と渓谷社)

                  日本の野生植物(平凡社)

写真:宮内庁