「宮内庁三の丸尚蔵館所蔵 皇室の名品展 皇室の美―東北ゆかりの品々」展覧会概要

1.展覧会の趣旨

宮内庁三の丸尚蔵館では現在,新施設の建設工事が進められており,この新施設が完成するまでの期間においても三の丸尚蔵館の収蔵品を多くの方々に見ていただき,皇室と日本文化に親しんでいただくため,三の丸尚蔵館の収蔵品を紹介する展覧会を各地で実施していくこととしております。

これは,特に近代において,皇室と各地域が何かしらの縁で結ばれてきたことに注目し,それぞれの地域から皇室に献上された品々,その地域出身あるいは活動した作家の品々など,各地域に縁の深い作品の紹介を通して日本文化の一側面を見直すと同時に,所蔵の名品を加えて,皇室により親しんでいただきたいと計画するものです。

宮城県美術館において開催する本展では,東北各県にゆかりのある作家や作品はもちろんのこと,皇室と東北地方をつなぐエピソードなども加え,東北ゆかりの美の品々を紹介します。

また、皇室行事やその室内装飾のための皇室ゆかりの品々を通して,三の丸尚蔵館が引き継いだ皇室コレクションの一端に触れていただきます。

2.展覧会の名称

「宮内庁三の丸尚蔵館所蔵 皇室の名品展 皇室の美―東北ゆかりの品々」

3.展覧会の構成等

プロローグでは,明治9年と14年の巡幸に際して,各地で撮影された古写真をパネルで紹介するほか,皇室の御慶事の折に記念の品として作られてきた愛らしいボンボニエールを紹介します。

所蔵の名品では,江戸時代に活躍した狩野探幽と円山応挙による屏風,帝室技芸員に選ばれた瀧和亭の花鳥画の大幅,前田青邨の絢爛な屏風が並びます。彫刻では,近代彫刻を代表する高村光雲,新海竹太郎らの作品を中心に紹介します。

さらに,東北ゆかりの作品であり,山形と福島を結ぶ交通の要衝である栗子山隧道を描いた高橋由一の名品や,昭和3年の昭和天皇御即位に際して宮内省の依頼によって制作された秋田県出身の画家・平福百穂の屏風,平成度の大礼に際して悠紀地方に選ばれた秋田県の四季の風景を描いた東山魁夷による《平成度 悠紀地方風俗歌屏風》をはじめ,各地域の特色ある技術による工芸品を紹介します。

4.展覧会期間等

会期:令和3年9月18日(土)~11月7日(日)

前期:9月18日(土)~10月10日(日) ※10月11日(月)一部展示替

後期:10月12日(火)~11月7日(日)

休館日:毎週月曜日(ただし,9月20日(月・祝)は開館),9月21日(火)

開館時間:午前9時半~午後5時(入館は午後4時半まで)

5.主催

宮城県美術館,宮内庁

6.特別協力

文化庁,紡ぐプロジェクト,読売新聞社

7.後援

仙台市教育委員会,河北新報社,NHK仙台放送局,tbc東北放送,仙台放送,ミヤギテレビ,東日本放送,エフエム仙台

8.会場

宮城県美術館 本館1階・展示室1(宮城県仙台市青葉区川内元支倉34-1)

9.関連イベント

【講演会】

演題:皇室と東北ゆかりの美 ―宮内庁三の丸尚蔵館の所蔵品から―

日時:10月10日(日)午後2時~(90分程度,開場は午後1時30分)

講師:五味 聖(宮内庁三の丸尚蔵館 主任研究官)

会場:講堂

定員:150名 *先着順(聴講無料) 午後1時より,講堂前にて整理券を配布。

【学芸員による展示解説】

日時:9月19日(日),10月1日(金),10月12日(火),10月30日(土) いずれも午後2時~(60分程度,開場は午後1時30分)

会場:講堂

定員:150名 *先着順(聴講無料) 午後1時より,講堂前にて整理券を配布。

【まちなか美術講座】

演題:皇室と東北のつながり

日時:10月16日(土)午後1時30分~(聴講無料)

講師:土生和彦(宮城県美術館 学芸員)

会場:東北工業大学一番町ロビー 2階ホール(仙台市青葉区一番町1-3-1 TMビル)

定員:20名(要申込み・抽選)

※会場・申込み等については東北工業大学一番町ロビー(TEL 022-723-0538)まで

<主な出品作品>
2 円山応挙 《群獣図屏風》 [前期]

12 平福百穂 《玉柏》 [後期]

18 高橋由一《栗子山隧道》 [全期間]

21 五姓田義松《田子之浦》 [全期間]

28 新海竹太郎《鐘ノ歌》 [前期]

29 高村光雲《養蚕天女》 [前期]

35 大島如雲《菊折枝置物》 [全期間]

41 奈良丹斎《金魚ねぶた形莨箱,楊枝入》 [全期間]
ボンボニエール(43~52のうち) [全期間]
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