三の丸尚蔵館 第73回展覧会について

1. 展覧会名

駒競こまくらべ―馬の晴れ姿」

2. 会期

平成28年7月9日(土)~9月4日(日)
           前期:7月9日(土)~7月31日(日)
           後期:8月6日(土)~9月4日(日)

  • 休館日:毎週月・金曜日

           ただし,7月18日(月・祝)は開館し,7月19日(火)は休館いたします。

  • 開館時間:7月9日(土)~8月31日(水)
                         午前9時~午後4時45分(入館は午後4時30分まで)
                      9月1日(木)~9月4日(日)
                         午前9時~午後4時15分(入館は午後4時まで)
3. 概要

古来,馬は人々の生活には欠かせない存在として身近にあり,わが国の美術作品の中でも最も多く取り上げられた動物の一つでした。馬は農作業や,貨物や情報を運搬伝達する手段として人々の生活に役立ち,戦場でもその俊敏な機動力がいかされました。そのため,馬は人を乗せた姿で多く描かれましたが,気高く勇壮な姿がでられて馬だけで描かれることもありました。武士の間では優れた馬を所有することは,権力の象徴として自らの社会的地位を高めることにつながり,馬は屋敷の奥にあるうまやの中で大切に飼育されました。厩につながれた馬を主題とする「厩図屏風」はその様子を描いた作品です。

皇室においても馬との関わりは少なくありません。宮中に伝わる文化の一つとして,古くは奈良・平安時代に遡る古式馬術(きゅう母衣引ほろひき )が現在でも受け継がれています。また,天皇皇后両陛下の昭和34年のご結婚や平成2年のご即位における馬車列を記憶されている方も多いことでしょう。そのほか,皇居宮殿で行われる信任状捧呈式の際,新任の外国大使の送迎にも希望により儀装馬車が用いられ,国際親善の実を挙げています。

本展では,わが国の近世から近代にかけて制作された作品を中心に諸外国の作品を併せて取り上げ,馬がこれまでどのように美術として表されてきたのかに注目することで,馬にまつわる歴史や文化にもふれていただく機会といたします。

<主な出品作品>
鬼神置物
作品番号1「蒙古襲来絵詞」前巻 鎌倉時代(13世紀) 前期展示
前巻第17紙

 

蓬らい雲鶴蒔絵書棚

作品番号7「小憩」 池田勇八 大正11年(1922) 全期間展示


裁縫箱・裁縫道具
作品番号11「厩図屏風」 室町時代(15世紀) 前期展示
左隻
萬歳楽置物
作品番号20「逸馬図」 野村雪江 明治40年(1907) 後期展示
銀製青色七宝飾皿
作品番号21「各種馬置物」 後藤貞行 明治23年(1890) 前期展示

5点のうち乗用芦毛

火退
作品番号24「牧馬」 エンリコ・コールマン 1883年 後期展示
火退

作品番号28「賀茂競馬置物」 山崎朝雲 大正13年(1924) 後期展示

火退

作品番号35「御料馬 白雪号置物」 三井高義 昭和8年(1933) 全期間展示

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