皇居東御苑花だより

令和2年9月25日
写真 説明
シロバナマンジュシャゲ(ヒガンバナ科)
〇シロバナマンジュシャゲ(ヒガンバナ科)Lycoris ×albiflora
花期には葉がなく,花茎の先に5~10個の花をつけます。形態はヒガンバナに似ますが,花被片はヒガンバナほど反り返らず,葉も幅が広いです。ヒガンバナとショウキズイセンとの自然交雑種といわれています。
ヒガンバナ(ヒガンバナ科)
〇ヒガンバナ(ヒガンバナ科)Lycoris radiata
別名はマンジュシャゲともいい,人里に近いところに群生する多年草です。昔中国から渡来したものが広がったといわれています。高さ30~50cmの花茎に赤色の花を輪状につけます。花のあと,線形の葉を広げ,他の草が枯れている冬の間に球根に養分を蓄えます。和名は彼岸のころ花が咲くのでつけられました。
チャノキ(ツバキ科)
○チャノキ(ツバキ科)Camellia sinensis
原産は中国南西部で,1191年に僧栄西が中国から持ち帰ったとされ,緑茶用に各地で栽培されています。丸く刈りこまれることが多く,そのままにしておくと高さ7~8mになるものもあります。10~11月,直径2.5cmほどの白い5弁の花を下向きに開きます。果実は直径約2cmで,熟すと3裂して暗褐色の種子を3個出します。
ウスギモクセイ(モクセイ科)
○ウスギモクセイ(モクセイ科)Osmanthus fragrans var. aurantiacus f. thunbergii
中国・インド原産で,ギンモクセイの変種です。関西によく植えられていますが,九州に野生のものがあるともいわれています。よく分枝して高さ約7mになります。花はキンモクセイによく似ていますが,黄白色で少し大きいです。果実は長さ約2cmの楕円形で,黒紫色に熟します。
○オガタマノキ(実)(モクレン科)
○オガタマノキ(実)(モクレン科)Magnolia compressa var.compressa
暖地の山地に自生します。神社によく植え,神前に供えます。葉は互生し,長さ8~14cmの長楕円形で革質です。表面は光沢があり,裏面は有毛で灰白色です。2~4月,葉の脇に直径3~4cmの芳香のある花をつけます。花弁は萼片とともに白色で基部は紅色を帯び,併せて12枚あります。
○ススキ(イネ科)
○ススキ(イネ科)Miscanthus sinensis
別名をカヤともいいます。平地や山地の日当たりの良い場所に普通に見られる大形の多年草です。大きな株をつくって群生します。高さ1~2m,花穂は長さ20~30cmで2個ずつ対となった小穂を密につけ,白色又は黄褐色,ときには紫色を帯びます。秋の七草のひとつで,古名の尾花は花穂の姿によります。
ヤマホトトギス(ユリ科)
○ヤマホトトギス(ユリ科)Tricyrtis macropoda
山野の林内に生える高さ40~70cmの多年草です。茎には下向きの毛が生え,花被片の上半部がそり返るのが特徴です。花は,7~9月にかけて咲きます。
ジュウガツザクラ(バラ科)
○ジュウガツザクラ(バラ科)Cerasus ×subhirtella‘Autumnalis’
4月上旬と10~12月の2回花が咲きます。花は白色のものが多く,淡紅色,濃紅色などもあります。冬に咲く花は小形で,春に咲く花はやや大形なものになります。果実はまれにつきます。
マヤラン(ラン科)
○マヤラン(ラン科)Cymbidium macrorhizon
常緑広葉樹林下に生える腐生植物です。高さ10~30cmで,7~8月にかけて白色で紅紫色を帯びた1.5cmほどの花をつけます。和名は,最初の発見地,神戸市麻耶山にちなみます。
ザクロ(実)(ミソハギ科)
○ザクロ(実)(ミソハギ科)Punica granatum
西アジア原産で高さ5~6mになり,よく分枝します。6月頃,花弁が6枚で薄くてしわがある,直径約5cmの朱赤色の花が開きます。果実は球形で果皮が厚く,熟すと不規則に裂け淡紅色の種子が現れ,食べると甘酸っぱい味がします。
カリガネソウ(シソ科)
○カリガネソウ(シソ科)Caryoptens divaricata
山地に生える高さ1mほどの多年草です。全体に強い臭気あり,葉は対生し柄があり広卵形でふちには鈍い鋸歯があります。青紫色の花をまばらにつけます。花期は8月~9月です。
コウシンバラ(バラ科)
○コウシンバラ(バラ科)Rosa chinensis
バラの原種のひとつで,古くから庭で栽培されてきました。花は四季咲きで,枝先に1~数個つきます。花冠は直径5~7cmあり,淡紅色~紅色で基部は白くなっています。
ガマズミ(実)(レンプクソウ科)
○ガマズミ(実)(レンプクソウ科)Viburnum dilatatum
各地の山野に普通に生え,高さ2~4mになります。昔から人々の生活と結びつきが深く,地方名も多くあります。5~6月に,枝の先端から小さな白い花を多数開きます。9~10月に実が赤く熟し,霜が降りる頃になると,白い粉をふいて甘くなり,食べられます。

参考図書:山渓カラー図鑑「日本の樹木」,山渓カラー図鑑「日本の野草」(山と渓谷社)

日本の野生植物(平凡社)

写真:宮内庁