皇居東御苑花だより

令和3年10月22日
写真 説明
ナンテン(実)(メギ科)
○ナンテン(実)(メギ科)Nandina domestica
暖地の山地に野生もありますが,庭木としてよく植えられています。茎は叢生し,高さ約2mになります。5~6月,大型の円錐花序をだし,白い花を多数つけます。果実は球形で11~12月に赤く熟し,せき止めの薬として利用されます。
ホトトギス(ユリ科)
○ホトトギス(ユリ科)Tricyrtis hirta var.hirta
山地の半日陰や湿り気のある崖などに生える多年草です。茎は直立または垂れ下がり,30~100cmになります。8~10月,葉のわきに2~3個の花を上向きにつけます。花は直径2.5cmほどで,漏斗状釣鐘形です。和名は,花被片にある斑点を鳥のホトトギスの胸にある斑点になぞらえてつけられました。
フユザクラ(バラ科)
○フユザクラ(バラ科)Cerasus ×parvifolia 'Fuyu-zakura'
マメザクラ系の種類で,4月上旬と10~12月の2回花が咲きます。花弁は5枚で,咲きはじめはわずかに淡紅色を帯びますが,のちに白色になります。春の花には花弁の先端に切れ込みがありますが,秋の花は切れ込みがないことが多く,逆に凸形になることもあります。
ミヤマシキミ(実)(ミカン科)
○ミヤマシキミ(実)(ミカン科)Skimmia japonica var. japonica
林下に生え,高さ0.5~1mになります。葉は枝先に集まって互生し,革質で表面に光沢があります。3~5月,枝先の円錐花序に直径5~6mmの白い花を密につけます。果実は直径8~9mmの球形で紅色に熟しますが,有毒で雌雄異株です。
ノコンギク(キク科)
○ノコンギク(キク科)Aster microcephalus var. ovatus
野山にごく普通に生える高さ50~100cmの多年草で,茎は直立します。葉は両面に毛があり,ざらざらしています。花期は8~11月で,頭花は淡い青紫色で,茎の先に多数が散房状につきます。
クチナシ(実)(アカネ科)
○クチナシ(実)(アカネ科)Gardenia jasminoides var.jasminoides
暖地の常緑樹林のふちなどに生え,高さ1.5~3mになります。6~7月,枝先に芳香のある白い花を1個ずつつけます。果実は長さ約2cmの楕円形で5~7個の稜があり,先に5~7個の細い萼片が残り,冬に黄赤色に熟します。熟した実はクロシンと呼ばれる色素を含み,染料,薬用,食品の着色料などに使われています。
ウメモドキ(実)(モチノキ科)
○ウメモドキ(実)(モチノキ科)Ilex serrata
山中や湿地に生え,6月頃,淡紫色の花が咲きます。果実は直径約5mmの球形で赤く熟し,小鳥が好んで食べます。晩秋から初冬にかけて葉が落ちた後,赤い実が枝いっぱいに残って美しいことから,庭木としてもよく植えられます。
ツワブキ(キク科)
○ツワブキ(キク科)Farfugium japonicum
海岸や海辺の山などに生える30~70cmの常緑の多年草です。花や葉が美しいのでよく庭に植えられ,園芸種も多数あります。10~12月,直径5cmほどの黄色の頭花を散房状につけます。葉はフキに似て厚く,表面に艶があるのでこの名があります。綿毛をかぶった若い葉柄をつくだ煮にしますが,これが本当のキャラブキです。また,葉はあぶって,はれものなどに貼ったりします。
カリン(実)(バラ科)
○カリン(実)(バラ科)Pseudocydonia sinensis
中国原産で,甲信越,東北で多く植えられています。高さ6~10mで,4~5月に淡紅色の花を咲かせます。果実は楕円形または倒卵形で,10月に黄色に熟し,芳香があります。
フジバカマ(キク科)
○フジバカマ(キク科)Eupatorium japonicum
川岸の土手などに生える高さ1~2mの多年草です。中国原産で日本には奈良時代に渡来したといわれています。茎の下部は無毛で,葉は3深裂し,表面は濃い緑色で光沢があります。花期は8~9月,頭花は淡紅紫色で枝の先に多数あつまります。秋の七草のひとつです。
○カシワバハグマ(キク科)
○カシワバハグマ(キク科)Pertya robusta
山地の林内によく生える高さ30~70cmの多年草です。根茎は横に這い,茎は直立して枝分かれしません。9~11月,茎の上部に白っぽい頭花を穂状につけます。名前の由来となったハグマ(白熊)とは,ヤクの尾の毛のことで,払手(ほっす:僧が法事の時に持つはたきに似た仏具)などに使われます。
ガマズミ(実)(レンプクソウ科)
○ガマズミ(実)(レンプクソウ科)Viburnum dilatatum
各地の山野に普通に生え,高さ2~4mになります。昔から人々の生活と結びつきが深く,地方名も多くあります。5~6月に,枝の先端から小さな白い花を多数開きます。9~10月に実が赤く熟し,霜が降りる頃になると,白い粉をふいて甘くなり,食べられます。
ススキ(イネ科)
○ススキ(イネ科)Miscanthus sinensis
別名をカヤともいいます。平地や山地の日当たりの良い場所に,普通に見られる大形の多年草です。大きな株をつくって群生します。高さ1~2m,花穂は長さ20~30cmで,2個ずつ対となった小穂を密につけ,白色又は黄褐色,ときには紫色を帯びます。秋の七草のひとつで,古名の尾花は花穂の姿によります。

参考図書:山渓カラー図鑑「日本の樹木」,山渓カラー図鑑「日本の野草」(山と渓谷社)

日本の野生植物(平凡社)

写真:宮内庁