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京焼は華やかな色絵の器などから,都のみやびな近世文化を象徴するやきものとして知られてきました。明治維新後の東京 幹山伝七(1821~90)は瀬戸の陶工の家に生まれ,彦根藩の藩窯であった湖東焼を経て,幕末に京都へ移りました。維新後は,京都で最も早く磁器を専業とし,西洋顔料を積極的に取り入れ,大規模な工場を構えて伝統ある京焼に新風を吹き込みました。そして間もなく,幹山の色絵磁器は評判を呼び,宮内省より買上げを受けたほか,海外の博覧会でも高い評価を得ました。 当館が平成17年に御遺贈を受けた旧高松宮家の美術工芸品の中に,この幹山による磁器製の和食器一式が含まれています。その内訳は,鉢, 近年,わが国の明治期の工芸は,卓越した技巧により再び脚光を浴びています。そこにまた新たな優品が加わったことを紹介する本展を通じて,この佳麗なる器の数々から,近代京焼の魅力を知っていただく機会となれば幸いです。 展覧会図録(PDF形式:49.2MB) |