主な式典におけるおことば(平成2年)

天皇陛下のおことば

第117回国会開会式
平成2年1月22日(月)(国会議事堂)

本日,第117回国会の開会式に臨み,全国民を代表する皆さんと一堂に会することは,私の大きな喜びであります。

国会が,永年にわたり,国民生活の向上,世界の平和と繁栄のため,たゆみない努力を続けていることを,うれしく思います。

ここに国会が,国権の最高機関として,その使命を十分果たし,国民の信託にこたえることを切に希望します。

第118回国会開会式
平成2年3月2日(金)(国会議事堂)

本日,第118回国会の開会式に臨み,衆議院議員総選挙による新議員を迎え,国民を代表する皆さんと一堂に会することは,私の大きな喜びであります。

現下の内外の諸情勢の対処し,国民生活の安定向上と世界平和の実現に努めることは,極めて重要であると思います。

ここに,国会が国権の最高機関としてその使命を十分果たし,国民の信託にこたえることを切に希望します。

学習院初等科校舎建築50周年記念祝賀会
平成2年3月7日(水) (学習院初等科)

この度,この新校舎が50周年を迎えるに当り,そのお祝いの席で皆さんとお会いすることができることを大変うれしく思います。今お話がありましたように,私はこの校舎ができました年に最初の一年生として学んだわけであります。そして,中に疎開の期間を含みますけれども,6年までこの校舎で過ごしました。

振り返りますと,いろいろ思い出深いものもありますが,入学当初のこととしましては,当時教科書で使っておりましたのは,「サイタ サイタ サクラ ガ サイタ」という教科書であります。その翌年から国民学校となって教科書が変わりまして,その最後の年級に当たっているわけです。その「サイタ サイタ サクラ ガ サイタ」というのを,私の組の主管でありました秋山先生が,喜びを込めて読むようにということをお話になっていたことが,非常に印象に残っております。

そのように,私達の入学は,さくらの咲く美しい時でありましたが,世界の情勢は,また日本の情勢は極めて厳しくなってまいり,先ほどもお話のありましたように,一時期はこの校舎が閉鎖されていたわけであります。そして雨天体操場も,それから3階も,空襲で焼けてしまいました。

この校舎に戻ってまいりましたのは,終戦の翌年だったと思います。その時に,習字の時間に平和国家建設,文化国家建設ということを書きました。これは今でも大変印象深く残っております。初等科時代を顧みますと,当時私どもには判りませんでしたが,初等科の最も厳しい時代であったのではないかと思います。そして,その間の先生方の御苦労は,いかばかりであったかと思います。しかし,いつでも,先生方は,大変あたたかく当時の学生に接しておられたような気がいたします。それによって,私どもは非常に意義深い日々を過ごすことができたのではないかと思います。

当時,習いましたことは,やはり今でも非常に心に残っております。たとえば,当時,高学年になってではありますが,教科書に和歌がでておりまして,万葉集や古今集,新古今和歌集などの和歌がでておりました。それは,やはり非常に私には印象深く,私の子供が和歌が判るようになるくらいの年齢になりましたときに,まず教えたのは,その教科書にでていた和歌でありました。ただ,困りますのは,漢字がすっかり変わりまして,その時によく覚えておりましたものですから,今度新しい漢字を私の子供が習いますと,それを教えるということができなくなりまして,一生懸命,字引をひきながら教えたことを記憶しております。

このような意味で初等科時代の教育というものは,極めて大切なものではないかと思います。しかし一方,自由な発想,先ほども小野田初等科長からもお話がありましたが,自分で考えること,そういうような教育というものは,当時の状況では無理だったと思います。私が皇太子時代に,読書感想文コンクールによくまいりましたが,賞を受けた人々の感想文を読みますときに非常に感じますのは,その人たちが自由な発想のもとに率直に表現しているということでありました。

初等科の時代の教育というのは,この両輪があるということによって,きちんとした規則,それを基にした自由で率直な発想というものを伸びるようにしていくことが,大事なのではないかと私は思っております。今の初等科の先生方も,おそらく,そういうことを考えて進めていらっしゃることと思います。

今日は,このような機会に初等科を再び訪れることができたことを,大変うれしく思っております。そして,私どもが初等科におりました頃の何人かの先生も,お元気にここにいらっしゃることを大変うれしく思っております。この後で皆さん方とお話するのを楽しみにしております。

これをもちまして,私のお祝いの言葉といたします。

1990年(第6回)日本国際賞授賞式
平成2年4月17日(火)(国立劇場)

第6回日本国際賞の授賞式に当たり,ミンスキー博士,モーガン博士,マッケンジー博士,ルピション博士の受賞を心からお祝いいたします。

今回,授賞の対象となった4人の博士の業績は,現代の世界にとって極めて意義あるものと思います。これらの業績は,様々な学問の分野の発展に寄与してきたばかりでなく,人類の生活に深く結び付いているものであります。人口知能の研究は,私どもの社会に大きな変革をもたらし,また,プレートテクトニクスの研究は,我が国にとって極めて重要な地震に対する解明を大きく前進させました。ここに,4人の博士の業績に対し,また,それを助けた人々の努力に対し,深く敬意を表します。

今日,科学技術の進歩には著しいものがありますが,私どもは,その成果がいかに人類全体の幸福に資するかという視点を,失ってはならないと思います。この意味において,日本国際賞が人類の平和と繁栄に貢献した科学技術研究者を対象として設けられていることは,真に意義深いことであり,今後とも,斯界(しかい)においての寄与を切に望むものであります。

終わりに,日本国際賞に携わった多くの関係者の努力を深く多とし,授賞式のお祝いの言葉といたします。

第1回全国「みどりの愛護」のつどい
平成2年4月23日(月)(国際花と緑の博覧会会場(大阪府))

「みどりの週間」の始まりに当たり,ここ,国際花と緑の博覧会会場に,全国からみどりの愛護活動に携わっている多数の関係者が参加し,第1回全国「みどりの愛護」のつどいが開催されることは,誠に喜ばしいことであります。

現在,世界では,森林が日に日に縮小し,これによって,旱魃(かんばつ),洪水,土壌の悪化が起こり,人類の生活に大きく影響を与えていると言われております。緑は自然界を良い状態に保ち,人類の生活の安定に寄与するばかりでなく,人々の目に美しさを与え,心にやすらぎを与えます。幸い,我が国は水に恵まれ,緑をはぐくむ豊かな自然環境をつくり出していますが,みどりの愛護活動を通して,緑を大切にしていくことは,今日,誠に緊要な課題であると思います。

ここに,緑を大切になさった昭和天皇をおしのびし,緑豊かな環境づくりが国民の関心を高めつつ進展するよう,切に望んでやみません。

国賓 アラブ首長国連邦大統領閣下のための宮中晩餐
平成2年5月14日(月)(宮殿)

この度,アラブ首長国連邦シェイク・ザ-イド殿下が日本を公式に御訪問になり,今夕,宴席を共にすることができますことを大変嬉しく思います。

ここに日本への御来訪に対し,歓迎の意を表したいと思います。

この度の御訪問によって,アラブ首長国連邦と我が国との友好協力関係が更に増進することを願っております。

ここに杯を挙げまして,殿下の御健康と御多幸並びにアラブ首長国連邦の繁栄を祈りたいと思います。

第41回全国植樹祭
平成2年5月20日(日)(百花台森林公園(長崎県))

本日,ここ,「百花台森林公園」において催される第41回全国植樹祭に臨み,皆さんと共に植樹を行うことを誠に喜ばしく思います。

近年,世界の各地で自然環境の変化が大きな問題となっており,森林資源の確保,痛ましい災害の防止,水源の涵養はもとより,森林の果たす様々な役割が注目されてきております。

我が国は山と水に恵まれ,森林の多い美しい自然をつくり出していますが,それは,私たちが祖先から引き継ぎ,大切にし,はぐくんできたものであります。これを更に発展させるために,植樹を推進していくことは,大変重要なことであり,また,それによって,自然の営みを知り,自然をいつくしむ心が培われてくるものと思います。

「豊かな緑 あすの活力」を主題として開かれる本大会が,植樹に対する多くの人々の関心を深める契機となり,皆さんが今後とも,緑あふれる豊かでやすらぎのある国土の建設に力を尽くされることを希望いたします。

国賓 大韓民国大統領閣下及び同令夫人のための宮中晩餐
平成2年5月24日(木)(宮殿)

このたび,盧泰愚大韓民国大統領閣下は,国務御多忙の折にもかかわらず,令夫人とともに,我が国を訪問されました。貴国のめざましい発展を導いてこられた大統領閣下を,国賓として我が国にお迎えできますことは,誠に意義深く,また,喜ばしいことであります。御一行を心から歓迎申し上げます。

朝鮮半島と我が国は,古来,最も近い隣人として,密接な交流を行ってきました。我が国が国を閉ざしていた江戸時代においても,我が国は貴国の使節を絶えることなくお迎えし,朝野を挙げて歓迎いたしました。しかしながら,このような朝鮮半島と我が国との長く豊かな交流の歴史を振り返るとき,昭和天皇が「今世紀の一時期において,両国の間に不幸な過去が存したことは誠に遺憾であり,再び繰り返されてはならない」と述べられたことを思い起こします。我が国によってもたらされたこの不幸な時期に,貴国の人々が味わわれた苦しみを思い,私は痛惜の念を禁じえません。

このような時代を経たのち,日韓友好の再生を願う両国各界各層の方々の強い熱意によって,両国関係が回復し,あらゆる分野で友好と協力の関係が見られるようになりました。関係者の方々に対して深く敬意を表します。

いまや日韓両国は,ともに,世界の平和と繁栄のため,大きな役割を果たすことを求められる国となりました。私は,今後両国民がますます相互理解を深め,両国関係の一層の成熟を図り,力を合わせて,この課題にこたえていくことを切に希望いたします。

特に,次代を担う若者たちの交流が活発化し,そこに両国を結ぶ新たな友情が生れつつあることを,私は心強く思います。この新たな友情は,今後両国が力を合わせて人類の将来に対して大きな貢献をしていくための礎となりましょう。

今回の大統領閣下の御訪日は,21世紀に通ずるこのような新しい日韓関係の礎となるものと信じます。

大統領閣下は関西地方にも赴かれると聞いております。幸いに新緑の爽やかな季節でもあります。御滞在が快適で,有意義なものとなりますよう心から願ってやみません。

それでは,ここに杯を挙げて,大統領閣下御夫妻の御健康と御多幸,並びに,大韓民国国民の皆様の一層の御繁栄を祈念いたしたいと存じます。

「第50回海の記念日・第5回海の祭典」記念式典
平成2年7月20日(金)(ホテルニューオータニ)

本日,各地から多数の参加者を迎え,「第50回海の記念日」・「第5回海の祭典」記念式典が,ここ東京で開催されることを大変喜ばしく思います。

人類の歴史にとって海の果たしてきた役割は,誠に大きなものがあります。とりわけ,我が国は,四方を海に囲まれ,古来より海とのかかわりが深く,その豊かな恵みを享受してきました。

今日,海上交通や漁業はもとより,海洋開発,海洋性レクリェーションなど海の多面的利用と安全の確保がますます重要となっておりますが,それとともに,全地球規模での海洋環境の保全が極めて緊要な課題となっています。

50回を迎えたこの海の記念日を契機として,海への関心と理解が更に深まるよう,関係者の一層の努力を願ってやみません。

終わりに,本日,長年の海事功労により表彰を受けられた方々に対し,祝意を表するとともに,これからも一層活躍されるよう期待して,式典に寄せる言葉といたします。

第10回全国豊かな海づくり大会
平成2年7月22日(日)(青森県三沢市)

第10回全国豊かな海づくり大会が,太平洋に面したここ青森県三沢市において,多数の関係者の参加の下に開催されることを,誠に喜ばしく思います。

四方を海に囲まれている我が国は,豊かな海の幸に恵まれ,古くから人々はこの恵みを享受してきました。このような我が国にとって,海洋汚染や水産資源の減少は極めて重要な問題であります。

しかし,近年に至り,国民の関心と努力が海の環境保全に向けられるようになるとともに,水産資源の面にも好ましい影響が見られるようになりました。さらに,栽培漁業の進展は各地で水産資源の維持,増大に貢献してきております。

青森県においては,これまで,ホタテガイ,アワビ,サケなどの栽培漁業に力が注がれてきましたが,今年からは,更に県の魚ヒラメの栽培漁業にも取り組まれているとのことであり,今後,良い成果が得られるように期待しています。

今日,各地で海の環境を良くし,水産資源を豊かにするよう人々が力を合わせていることは,我が国の将来を考えるとき,非常に心強く感じられます。

「限りない夢を育てる海づくり」をテーマとするこの大会を契機として,豊かな海づくりの機運が一層発展することを願い,大会に寄せる言葉といたします。

全国戦没者追悼式
平成2年8月15日(水)(日本武道館)

本日,「戦没者を追悼し平和を祈念する日」に当たって,ここに,全国戦没者追悼式に臨み,さきの大戦において,尊い命を失った数多くの人々やその遺族を思い,深い悲しみを新たにいたします。

顧みれば,終戦以来すでに45年,国民のたゆみない努力により今日の平和と繁栄が築きあげられましたが,苦難にみちた往時をしのぶとき,感慨は誠につきることがありません。

ここに,全国民とともに,我が国の一層の発展と世界の平和を祈り,戦陣に散り,戦禍にたおれた人々に対し,心から追悼の意を表します。

第96次国際オリンピック委員会総会開会式
平成2年9月16日(日)(NHKホール)

本日,国際オリンピック委員会総会の開会に際し,世界各地から参集された皆さんをここにお迎えすることは,私の深く喜びとするところであります。

この機会に,オリンピックの輝かしい伝統と理想が一層高揚され,人類の平和と福祉に貢献するよう心から願い,ここに,第96次国際オリンピック委員会総会の開会を宣言します。

第119回国会開会式
平成2年10月12日(金)(国会議事堂)

本日,第119回国会の開会式に臨み,全国民を代表する皆さんと一堂に会することは,私の大きな喜びであります。

ここに,国会が,当面する内外の課題に対処するに当たり,国権の最高機関として,その使命を十分果たし,国民の信託にこたえることを切に希望します。

東京歯科大学創立100周年記念式典
平成2年10月14日(日)(新高輪プリンスホテル)

東京歯科大学が創立100周年を迎えるに当たり,皆さんと共にこの記念式典に臨むことは,誠に喜ばしいことであります。

東京歯科大学は,明治23年,我が国最初の歯科教育機関であった高山歯科医学院として創立され,東京歯科医学専門学校,さらには,東京歯科大学として今日に至りましたが,この100年の歴史は,日本の歯科教育の発展の歴史でもあります。この間,東京歯科大学が,歯科医師の養成と歯科医道の高揚に専心努力し,国民医療の向上に貢献してきたことは,深く多とするところであります。

歯科教育機関は,国民の健康を守る歯科医師の教育,研究の場として,重要な社会的使命を担っています。

東京歯科大学が100年の歴史の上に新たな一歩を踏み出すこのときに当たり,この大学が,「医の心」を基盤とし,最新の歯科医学を修得した歯科医師を世に送る中枢的な教育機関の役割を果たすことを切に希望して,お祝いの言葉といたします。

第45回国民体育大会秋季大会開会式
平成2年10月21日(日)(福岡県)

本日,「とびうめ国体」秋季大会の開会式が,全国各地から集まられた選手の参加を得て,開催されることをうれしく思います。

国民体育大会が,多くの関係者の長年にわたるたゆみない努力により,我が国のスポーツの振興と各地への普及に寄与してきたことは,誠に喜ばしいことであります。スポーツが国民の心身の健康に資するとともに,人々の生活に活力と楽しさを与えることを考えるとき,国民が広く参加するこの大会の意義は極めて大きいものと考えます。

練習を積み,晴れのこの大会に出場される選手の皆さんは,鍛えた力を十分に発揮するとともに,人々との交流を深め,豊かな思い出を心に刻まれるよう願っています。

大陸との交流による古い歴史と変化に富む自然に恵まれた,ここ福岡県において開催される本大会が,「ときめき 出会い みなぎる力」のスローガンにふさわしい実り多い大会となるよう期待し,開会式に寄せる言葉といたします。

裁判所制度100周年記念式典
平成2年11月1日(木)(最高裁判所)

本日,裁判所制度100周年記念式典に臨み,皆さんと一堂に会することは,私の深く喜びとするところであります。

我が国に近代的な裁判所制度が確立されて以来,裁判所が,幾多の困難を乗り越え,法の支配の担い手として,国民の権利の擁護と法秩序の維持に力を尽くしてきたことは,深く多とするところであります。

近年,内外の諸情勢の著しい変化に伴い,社会に生じる紛争は複雑多岐にわたり,裁判所の果たす役割は,ますます重要なものになっていると思います。

ここに,裁判所制度が,100周年という節目の年を迎え,更に新たな一歩を踏み出そうとするとき,関係者一同が,先人の努力を(しの)び,決意を新たにして,裁判所の使命達成のため一層力を尽くすよう切に希望します。

即位礼正殿の儀
平成2年11月12日(月)(宮殿)

さきに,日本国憲法及び皇室典範の定めるところによって皇位を継承しましたが,ここに「即位礼正殿の儀」を行い,即位を内外に宣明いたします。

このときに当たり,改めて,御父昭和天皇の六十余年にわたる御在位の間,いかなるときも,国民と苦楽を共にされた()心を心として,常に国民の幸福を願いつつ,日本国憲法を遵守し,日本国及び日本国民統合の象徴としてのつとめを果たすことを誓い,国民の叡智(えいち)とたゆみない努力によって,我が国が一層の発展を遂げ,国際社会の友好と平和,人類の福祉と繁栄に寄与することを切に希望いたします。

議会開設100年記念式典
平成2年11月29日(木)(国会議事堂)

本日,議会開設100年記念式典に臨み,皆さんと一堂に会することは,私の深く喜びとするところであります。

国会が,100年の歳月にわたり,議会政治の確立に努め,国運の進展と国民の福祉に大きく貢献してきたことは,深く多とするところであります。

現下の内外の諸情勢に思いを致すとき,国会が,国権の最高機関として,世界の平和と我が国の繁栄のため果たすべき責務は,いよいよ重きを加えていると思います。

ここに,関係者一同が,国会の使命を達成するために一層力を尽くし,先人の努力によって築かれた100年の歴史に,輝かしい新たな頁を加えることを切に希望します。

第6回国際生物学賞授賞式
平成2年12月15日(土)(日本学士院会館)

ただ今,マサカズ・コニシ博士が第6回国際生物学賞を受賞されたことを心からお祝いいたします。

今回の受賞分野は行動生物学でありますが,博士は,鳥類の行動に関して,動物行動学及び脳神経生理学の面から,自然における動物の行動発現機構について多くの新事実を見いだし,特に,鳴鳥の歌の学習機構とメンフクロウの音源に対する感覚情報処理機構についての諸特徴を明らかにされたとのことであります。博士の御研究が神経行動学の分野を確立し,行動生物学さらには生物学全般の発展に多大な貢献をしたことに対し,深く敬意を表するものであります。

博士の今後の御研究と行動生物学の一層の発展を願って,お祝いの言葉といたします。

天皇陛下御即位祝賀記念式典
平成2年12月19日(水)(東京文化会館)

即位の礼大嘗祭を終わり,本日,この記念式典に臨み,都民の皆さんと一堂に会することを,誠にうれしく思います。

即位を祝ってくれる皆さんの温かい気持ちは誠に有り難く,深く感謝します。

この機会に,首都東京に生活する人々のまたすべての国民の幸せと国の一層の発展を祈りたいと思います。