「女性セブン」(平成24年3月8日号)の記事について

平成24年2月27日

  1. 女性セブン3月8日号は,「天皇陛下心臓手術秘話」と題して,「東大のスタッフに加え,世界一といわれる技術をもつ天野教授の執刀。これだけでも万全の態勢といえるのかもしれないが,それでも美智子さまはさらに万全を期す思いで,実は極秘にセカンドオピニオンを求められていた。」,「須磨氏は何度も皇居に足を運ぶなど,両陛下との親交は10年以上に及ぶ。」,「美智子さまは今回,陛下が手術するにあたって須磨先生に直接電話をされて相談なさったそうです。」と記述していますが,以下につき訂正を求めます。

    皇后さまは,今から十数年前,音楽会の会場で知人から須磨氏を紹介され挨拶を交わされ,その後も,1,2度音楽会場で会われた時に言葉を交わされていますが,これ以外に氏との間の接点を持っておられません。このことに関しては,宮内庁からの問い合わせに対し,須磨氏自身が「全く根も葉もないことです。勿論,皇后陛下からお電話を頂戴したことなどないし,それだけでなく,この件について事前に誰からも意見を求められたことはありません。ですから,何度も皇居に足を運ぶなどあり得ないことです。」と話されています。

    皇后さまは現在,毎日病院と御所との間を往復し,陛下につきそわれておられますが,このことにつき,「前回9年前の前立腺癌の手術の時には,皇室医務主管から診断をきく過程で,セカンドオピニオンを求めてもよいものかと尋ね,東大側がこれを受け入れて下さいました。今回は,永井東大病院教授が,手術の可能性を検討する段階で,すでに順天堂の天野教授にセカンドオピニオンを求めて下さっており,陛下や私はこれを求める必要はありませんでした。両大学病院の合同チームによる手術を陛下も私も納得しており,その後に私が外部の専門医に更に意見を求めるようなことがあれば,それは医師と患者側との関係を損なうばかりでなく,執刀医に対し礼を欠くことで,するべきではなく,私はしません。」と長官に話しておられます。

  2. 宮内庁においては,「女性セブン」編集部に対して,速やかに同記事についてしかるべき訂正処置を取ることを求めました。