「週刊現代」(平成21年10月17日号)の記事について

平成21年10月7日

「週刊現代」(平成21年10月17日号)において,「天皇・皇后が皇太子・雅子妃の新居お披露目に行かれない理由」というタイトルの記事を掲載し,またその中で,「皇太子が天皇即位20年のお祝いの会を家族でやりましょうと企画するも,それも(両陛下が)お断りになってしまった。」とするとともに,その新聞広告等においてもこれらのことを大きく取り上げて宣伝をしているが,これらは全く事実に反するものであり,事実関係は下記のとおりです。

  1. この件については,東宮職に確認したところ,以下のとおりでした。

    • (1) 新居の改修に伴う「お披露目」を目的とした夕食会や茶話会については,具体的に検討がなされたという事はなく,したがって,両陛下がそれをお断りになられたという事実はない。

    • (2) また,同記事は,新居の「お披露目」と,陛下の御即位20年のお祝いを兼ねた会の開催が検討されているように報じているが,いわゆる新居の「お披露目」と御即位20年のお祝いとは全く趣旨が異なるものであり,両者を兼ねて行うということはあり得ない。

  2. 一方,皇太子同妃両殿下は,御即位20年及び御成婚50年をお祝いする御内宴を催される予定であり,先週末,具体的な候補日について東宮職から侍従職に連絡があった次第であり,それ以前にこのお祝いの日程などについて,東宮職と侍従職の間で遣り取りが行われたことはありません。

  3. なお,先週,宮内庁長官が陛下にお目にかかった際,陛下から,8月の始めに,皇太子殿下から新居に移ったらお招きしたいとの話があったが,その後,話が進まなかったので,あるいは妃殿下の体調のことなど事情があるのではないかという御趣旨のお話があり,御案じになっておられた御様子であったことからも,両陛下が「お断りになった」という報道は,事実無根であることが判ると思われるので,補足的に紹介します。


宮内庁においては「週刊現代」編集部に対して,事実関係の誤りを指摘するとともに,関連する補足説明をしました。