皇居東御苑花だより(平成30年11月2日)

平成30年11月2日
写真 説明
ノコンギク(キク科)
○ノコンギク(キク科)Aster ageratoides ver. ovatus
野や山にごく普通に生える高さ50~100cmの多年草です。茎は直立します。葉は両面に毛があり,ざらざらしています。花期は8~11月で,頭花は淡い青紫色で茎の先に多数が散房状につきます。
ツワブキ(キク科)
○ツワブキ(キク科)Farfugium japonicum
海岸や海辺の山などに生える30~70cmの常緑の多年草です。花や葉が美しいのでよく庭に植えられ,園芸種も多数あります。10~12月,直径5cmほどの黄色の頭花を散房状につけます。葉はフキに似て厚く,表面に艶があるのでこの名があります。綿毛をかぶった若い葉柄をつくだ煮にしますが,これが本当のキャラブキです。また,葉はあぶって,はれものなどに貼ったりします。
ジュウガツザクラ(バラ科)
○ジュウガツザクラ(バラ科)Prunus×subhirtella cv. Autumnalis
4月上旬と10~12月の2回花が咲きます。花は白色のものが多く,淡紅色,濃紅色などもあります。冬に咲く花は小形で,春に咲く花はやや大形なものになります。果実はまれにつきます。
ツバキ(秋一番)(ツバキ科)
○ツバキ(秋一番)(ツバキ科)Camellia cv. Akiichiban
ツバキの園芸品種です。ツバキは園芸種が多く,庭木や公園樹としてよく植えられます。沿岸地,山地によく自生し,大きいものは高さ10~15mにもなります。樹皮は灰色で灰白色の不規則な模様があり,なめらかです。花色は,品種により紅色,白色,紅色に白い斑入りなど様々あります。
ムラサキシキブ(実)(クマツヅラ科)
○ムラサキシキブ(実)(クマツヅラ科)Callicarpa japonica
山野に生え,高さ2~3mになります。6~7月,淡紫色の花を多数つけます。果実は直径3~4mmの球形できれいな紫色に熟し,秋も深まり葉が落ちた後も残ります。幹はまっすぐで強いので,道具の柄や杖などに用いられ,昔から親しまれてきました。
キチジョウソウ(ユリ科)
○キチジョウソウ(ユリ科)Reineckea carnea
暖地(関東地方以西)の山野でやや湿り気のある日陰に群生する多年草で,よく栽培されています。葉は線形で長さ10~30cm,幅は約1.2cm,根元から束になって出ます。晩秋,葉の間から高さ8~13cmの短い花茎を出し,淡紅色の花を穂状につけます。この花が咲くと吉事があるといういい伝えから「吉祥(きちじょう)草」の名があります。
センリョウ(実)(センリョウ科)
○センリョウ(実)(センリョウ科)Chloranthus glaber
暖地の林内に生え,高さ50~80cmになります。葉は長さ6~14cm,薄い革質で光沢があり,縁には粗い鋸歯があります。6~7月,茎の先に2~3個の短い穂状の花序を出します。果実は直径5~6mmの球形で,12~3月に赤色に熟します。
ダルマギク(キク科)
○ダルマギク(キク科)Aster spathulifolius
海岸の岩場などに生える高さ25~30cmの多年草です。茎の下葉は倒卵形または円形で厚く,両面にビロード状の密毛が生え,先はまるく全縁かまたは多少の鈍鋸歯があります。花期は8~11月,頭花は3.5~4cmで青紫色です。
オトコヨウゾメ(実)(スイカズラ科)
○オトコヨウゾメ(実)(スイカズラ科)Spiraea prunifolia
別名をコネソともいいます。山野の日あたりのよいところに生え,高さ2mくらいになります。4~6月,枝先から淡紅色を帯びた白い花が5~10個垂れてつきます。9~10月になると,核果は赤く熟し,垂れ下がります。
サザンカ(ツバキ科)
○サザンカ(ツバキ科)Camellia sasanqua
日本特産種で数多くの園芸種があり,庭木や公園樹としてよく植えられます。暖地の山地に生え,高さは普通5~6mになりますが,大きいものでは15mにもなります。10~12月,枝先に直径4~7cmの白い花を咲かせます。花弁は5個で平開し,ツバキと異なりバラバラになって散ります。
ボケ(バラ科)
○ボケ(バラ科)Chaenomeles speciosa
中国原産です。平安時代に渡来し,広く庭木として植えられ,多くの園芸品種がありますが,九州などでは野生化しています。赤や白の花を咲かせ,果実は長さ8~10cmの楕円形で,7~8月に黄色に熟します。
タチバナ(実)(ミカン科)
○タチバナ(実)(ミカン科)Citrus tachibana
暖地の沿岸地にまれに自生する日本特産種で,高さ2~4mになります。6月頃,枝先に白い花をつけます。果実は2.5~3cmの扁珠形,果皮は黄色で薄いです。
マユミ(実)(ニシキギ科)
○マユミ(実)(ニシキギ科)Euonymus sieboldianus
山野に生え,高さは普通3~5mで大きいものは15mに達します。樹皮は灰白色で老木になると縦に少し裂けます。5~6月,淡緑色の花をまばらに開きます。蒴果は長さ8~10mmの四角形で淡紅色に熟し4つに裂けます。

参考図書:山渓カラー図鑑「日本の樹木」,山渓カラー図鑑「日本の野草」(山と渓谷社)

                  日本の野生植物(平凡社)

写真:宮内庁