三の丸尚蔵館 第77回展覧会について

1. 展覧会名

「皇室とボンボニエール-その歴史をたどる」

2. 会期

平成29年7月15日(土)~9月10日(日)

  • 休館日:毎週月・金曜日,展示替の期間

           ただし,7月17日(月・祝)は開館し,翌18日(火)は休館します。

           8月11日(金・祝)は開館します。

  • 開館時間:7月15日(土)~8月31日(木)
                      午前9時~午後4時45分(入館は午後4時30分まで)
                   9月2日(土)~9月10日(日)
                      午前9時~午後4時15分(入館は午後4時まで)
3. 概要

明治という新しい時代を迎えて,我が国は近代国家として大きな変革を遂げ,皇室でも諸外国の制度や文化に学び,新たな形で儀式や行事が行われるようになりました。その中で明治20年代から,饗宴の折の引出物のひとつとして,ボンボニエールと呼ばれる小さな菓子器が採り入れられました。慶びの場にふさわしいデザインによる,手のひらに載るほどの大きさの愛らしい菓子器は,今日まで皇室の御慶事を記念する品として引き継がれています。

当館では平成8年に旧秩父宮家から御遺贈を受けた品々の中に,まとまった数のボンボニエールがあったことを機に,平成12年の春,展覧会「慶びの小箱-ボンボニエールの意匠美」を開催し,注目を集めました。その後,平成17年に御遺贈を受けた旧高松宮家の品々にも多くのボンボニエールが含まれており,これらの調査を重ねたことで,近代の皇室におけるボンボニエールの有様が明らかになりつつあります。

今回の展覧会では,これまでの成果をもとに,御即位や御結婚などの皇室御慶事のほか,外国賓客の接遇など様々な機会に用いられてきたボンボニエールを,その由緒に注目して歴史的にたどります。そして,それぞれの形や文様の意味,製造者や材質などからとらえることができる各時代の特徴についても紹介します。

デザインに工夫を凝らして銀や漆,陶磁などの材質を生かしたボンボニエールの数々にその歴史の深さを感じると同時に,その製作を支えた工芸技術の土壌の豊かさにも心を寄せていただければ幸いです。

<主な出品作品>
入目籠形
作品番号6 入目籠形
大正4年(1915)11月17日
大正大礼 大饗第二日の儀
銀製
木瓜形鴛鴦文
作品番号9 木瓜形鴛鴦文
大正5年(1916)11月29日
立太子礼 午餐(霞関離宮)
銀製
亀甲形 松飾付
作品番号21 亀甲形 松飾付
大正13年(1924)5月31日
皇太子(昭和天皇)御結婚宮中饗宴晩餐
紫檀,蒔絵,螺鈿
皷形若松星文
作品番号45 鼓形若松星文
昭和3年(1928)7月12日
秩父宮御結婚につき皇太后(貞明皇后) 御主催御内宴
銀製
大太鼓形
作品番号48 大太鼓形
昭和3年(1928)11月17日
昭和大礼大饗大二日の儀
銀製
犬張子形
作品番号69 犬張子形
昭和9年(1934)2月23日
皇太子(天皇陛下)御誕生御内宴
銀製
菊花形双鶴付
作品番号129 菊花形双鶴付
昭和34年(1959)4月12日
皇太子(天皇陛下)御結婚御内宴
銀製
丸形鳳凰文
作品番号158 丸形鳳凰文
平成2年(1990)11月12日
天皇陛下御即位記念
銀製
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