お歌について

御製(天皇陛下のお歌)
木漏れ日の光を受けて落ち葉敷く小道の真中(まなか)草青みたり

吹上御苑内の小道を御散策の折,光が木々の間から差し込んでいる所には,草が青く生えている情景をご覧になって詠まれた御製である。

皇后陛下御歌
君とゆく道の果たての遠白(とほしろ)く夕暮れてなほ光あるらし

御成婚50年をお迎えになった昨年4月頃のお作。暮れなずむ皇居内を,陛下と御散策された折の印象を詠まれている。

皇太子殿下お歌
雲の()に太陽の光はいできたり富士の山はだ赤く照らせり

皇太子殿下は,平成20年の夏,富士山に御登りになりました。

このお歌は,その際,眼下に広がる雲海からのぼる御来光を御覧になり,その陽の光が,富士山の山はだを燃えるように赤く染める情景に感動されてお詠みになられたものです。

皇太子妃殿下お歌
池の面に立つさざ波は冬の日の光をうけて明かくきらめく

妃殿下は,日頃より赤坂御用地のお庭をお歩きになることを日課になさり,楽しみにされていらっしゃいます。

このお歌は,穏やかな冬の日の午前中に御散策にお出になられた折に,静かなお庭にある大池に立つさざ波が,日の光を受けて殊の外美しくきらきらと瞬き輝く様子に,お心を動かされてお詠みになられたものです。

文仁親王殿下お歌
イグアスの蛍は数多(あまた)光りつつ散り()ふ影は星の如くに

1998年,秋篠宮同妃両殿下にはアルゼンチン国を公式訪問され,滝で有名なイグアスにもいらっしゃいました。ご宿泊のホテル(ホテル・インテルナシオナル・イグアス)で夜に散策された折,日本の蛍より大きな光を放つ蛍を多数ご覧になりました。秋篠宮殿下は,その光景があたかも澄んだ空に瞬く星のようにお感じになり,そのことを想い起こされて,このお歌をお詠みになりました。

文仁親王妃紀子殿下お歌
早春の光さやけく木々の間に咲きそめにけるかたかごの花

3年前,天皇皇后両陛下とご一緒に秋篠宮ご一家は御料牧場(栃木県)にご滞在になりました。寒さが少し残る3月下旬,春先のさわやかな光に照らされた林の中を皆さまで散策された折,落ち葉のところどころから可憐なカタクリの花が咲きはじめていました。秋篠宮妃殿下は,その時の様子を懐かしく想い起こされて,このお歌をお詠みになりました。

正仁親王殿下お歌
父君に夜露の中をみ供してみ園生を行けば蛍光りぬ
正仁親王妃華子殿下お歌
大記録なししイチローのその知らせ希望の光を子らにあたへむ

「大リーグ・マリナーズ,イチロー選手の9年連続200本安打の新記録のニュースを聞いて」とのことです。

崇仁親王妃百合子殿下お歌
(ゆき)はれし富良野の宿の朝の窓ダイヤモンドダストのきらめき光る

かなり以前,北海道富良野にスキーに行かれた時,雪がやんだ朝,ホテルのお部屋から眺めた景色を詠まれたものであります。

憲仁親王妃久子殿下お歌
北極の空に色づくオーロラの光の舞ふを背の宮と見し

殿下とグリーンランドご訪問の際ご覧になったオーロラのことを詠まれたとのことです。

承子女王殿下お歌
黄金(わうごん)に光り輝く並木道笑顔の友の吐く息白く

早稲田大学のいちょう並木の光景をお詠みになったとのことです。

典子女王殿下お歌
葉の上にぽつりと残る雨粒に雲間より差す光ひとすぢ

庭に咲くあじさいの葉に残っていた雨粒が太陽の光に輝いた時のことをお詠みになったとのことです。