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四季に恵まれたわが国では,古くより,その美しい自然が人々の豊かな感性によって生活の中に様々に取り入れられてきました。その中でも,四季それぞれにかわるがわる咲いては散りゆく花々は,その美しい色彩や芳しい香りが人々を和ませ,また自然な華やかさを醸し出す存在でした。それ故,様々な意匠に写し創られて,私たちの周囲を飾ることとなり,特に慶事には欠かすことのできない存在にもなりました。 そうした多くの花々の中でも,特に愛でられた花がいくつかありますが,一年の中で最も心地よく過ごしやすい春と秋,その代表的な花である桜と菊は,日本を代表する花でもあります。 この春,天皇皇后両陛下は御結婚50年を迎えられます。昭和34年4月10日に御結婚になった両陛下が,同月12日の御内宴の日,昭和天皇,香淳皇后と共に記念撮影に臨まれた折,その背景に飾られたのは満開の桜と菊が描かれた屏風「国之華」でした。今回の展覧会では,この屏風に描かれる桜と菊を意匠とした作品を中心に,四季折々の花々の様々な表情とその表現を紹介します。両陛下御結婚50年,そして御即位20年の記念すべきこの年,当庁所蔵の作品を通してわが国の美しい花々の表現を楽しんでいただくと共に,皆様とその慶びをお祝いできれば幸いです。 展覧会図録(PDF形式:75.9MB) |