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三の丸尚蔵館の収蔵品のなかでももっとも所蔵点数が多く,多彩な内容を誇っているのが,明治から昭和前期にかけての日本近代の絵画,彫刻,工芸です。これらは,作者もしくは高官らによる献上,芸術文化の奨励を主旨とした,各種の博覧会・美術団体展の出品作からの御買上げ,そして皇室や政府が作者に直接制作を委嘱した御下命のいずれかの経緯によって,かつて皇室および宮内省に収蔵されたものです。また,宮殿等で用いられた調度装飾品のうち,芸術的価値が認められたものもあります。 このたび,当館では,このような日本近代美術コレクションに焦点を当てて,各時代の美術分野ごとにテーマを設けた企画展示を数回のシリーズで開催していくことにしました。 シリーズ第1回の本展では,「明治美術再見Ⅰ」と題して,明治期の絵画のうち従来公開されることの少なかった油彩画の秘められた名品と,工芸のなかでも,とりわけ明治期を通じて伝統と近代化のはざまで多様な制作方向を摸索し続けた金工家たちの数々の作品を紹介いたします。本展を通じて,明治美術の魅力の一端に触れていただければ,幸いです。 展覧会図録(PDF形式:53.4MB) |