会見目的:ご成年を迎えられて
会見年月日:平成13年12月19日
会見場所:寬仁親王邸
成年を迎えるという実感がまだ沸いておりませんので,何とも申し上げられませんけれど,成年皇族としての様々な行事にこれから参加するということで,成年皇族としての責任を強く感じております。
まずは学業が優先だと思っておりますので,自分の学業が終了したら,様々な皇族としての行事にも参加してみたいと思っております。
あちらでは側衛のいない生活をしておりまして,一人歩きがこんなものなのかと,一番最初に感じました。大学で歴史を勉強しておりますが,ケルトの歴史をジーザス・コレッジの先生についてやっておりました。スコットランドのタータンですとかバグパイプですとか,スコットランドの文化に興味がございますので,最初はケルト史の下地を作るような勉強をしておりましたが,段々スコットランドの歴史に移ってまいりました。かなり幅広い勉強をしております。
基本的に家事は好きな方なので,お料理とかも大好きなのですけれども,1回お洗濯をした時に,ジーンズと白い色の物を一緒に洗ってしまって,白い色の物が青くなってしまってちょっとびっくりしたという経験がございますが,お掃除は大学のコレッジの方にいる方がしてくださいますし,基本的に自分でしなくてはいけないのはお洗濯だけだったので,全く困ったというようなことはございませんでした。
父はEメールを嫌っておりますので,(記者:笑い)いつもお手紙で二週間に一遍くらいのペースでいつもお手紙をくださいました。郵便受けを毎日見に行く時にお手紙とか何かが入っているとすごくうれしくて…。母はメールをしてくれましたりとか,電話をかけてくれました。
大変うれしくニュースを拝見いたしました。英国の皆さんも大変喜んでくださって,私に「おめでとう」,「おめでとう」と言ってくださいました。
父がそういう仕事をしておりましたので,子供のころから障害者の方たちと触れ合う機会も多かったですし,普通の人がちょっと敬遠してしまうようなことであっても私は何とも思わなかったり,そういう事で友人に吃驚(びっくり)されたりとかございましたけれども,福祉に積極的に取り組んでいる父を見ておりますと,やはり私もちゃんとお手伝いを申し上げたいなと思います。
父のやっている柏朋会という会では,毎年合同運動会という障害者の方たち全て含めた運動会がございますので,そこには子供のころから何かの役についてお手伝いしておりましたし,最近では,その運動会の司会進行をさせていただいたりですとか,そういうこともいたしましたし,私にとってもこの障害者と接するということがそんなに違うことだと思いませんので,特に気を付けているとかいうことはございません。
私がお料理が好きになったのは,多分母の影響が随分強いと思うのですけれども,母が料理をいたしますので,私はどちらかといえばデザート担当と申しますか,誕生日のケーキを作ったりですとかいろいろいたしましたし,やはり母は礼儀作法ですとか言葉遣いですとか,やはり皇族としての古き良き伝統を守るというようなことに関してはよく申しますので,自然に随分身についたかなと思っております。
得意料理は,私自身煮物が好きなのでいつも煮物ばっかりなんですけれども。お菓子だとチーズケーキが得意です。
私が本当に子供のころから一つの質問をすると十の答えを返してくださる方でしたので,質問するといろんなところから本を出してくださって,ちゃんと見比べるようにというようなことを言ってくださいました。私が高二の時に祖父のトルコの発掘現場を訪れまして,実際に祖父の仕事場というとちょっとニュアンスが違うかと思いますが,そこを訪れまして本当に偉大な祖父だなと実感いたしました。今,父がその祖父の募金活動(研究所建設)を手伝っておりますので,私も是非是非お手伝いしていきたいなと思っております。